ダル、日米2500K 野茂、石井に次ぐ3人目「3000」も視野

[ 2019年8月29日 02:30 ]

ナ・リーグ   カブス5―2メッツ ( 2019年8月27日    ニューヨーク )

<メッツ・カブス>先発し、8回を1失点で5勝目を挙げたダルビッシュ
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 大きな節目に達した。カブスのダルビッシュは6回2死一塁で6番J・デービスを追い込むと、83マイル(約134キロ)のカーブで空振り三振。日本選手では11人目で、日米通算では野茂英雄、石井一久に次ぐ大台の2500奪三振とした。

 「3000くらいは取りたいですね。箔(はく)が付くでしょう」。元来、個人記録を気にしない右腕は冗談めかしつつ「プロに入る前は通用しないとか言われていたので、スカウトの人に対する恩返し」と、在籍時に半分の1250三振を記録した古巣・日本ハムへの感謝を述べた。今季最長の8回を投げて3三振を追加し、1失点で5勝目。敵地ニューヨークで、カ軍ファンの大きな「ユーコール」を浴びた。

 2500個目のKマークを付けた球速の速い「パワーカーブ」は15年の右肘手術以降、投げられていなかったものだ。この球を得意とする通算344セーブの同僚キンブレルに「手首で操作しちゃ駄目。体全体で投げろ」と助言され、前回登板の21日ジャイアンツ戦で手応えを得た。

 思い出の三振を問われると、13年前の記憶を克明によみがえらせた。「2006年のソフトバンク戦、ヤフードームで松中さんを三振に取った144キロの外の真っすぐ」。自身が初めて松中から奪った空振り三振。成長への糧とした。

 通算奪三振率9・82は11人の中で最高。日本ハム時代は8・87だったが、メジャーで11・01とはね上がった。フルスイング主体の大リーガーとはいえ出色の数字だ。「ボールゾーンに投げても振らない選手が凄く増えている。工夫しないといけない」。さらなる量産が進化の証明となる。(奥田秀樹通信員)

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