逆転の中京学院大中京、元の満弾で初4強!二刀流2年生「3年生が笑顔で“おまえに任せた”と」

[ 2019年8月19日 05:30 ]

第101回全国高校野球選手権大会 第12日準々決勝   中京学院大中京6-3作新学院 ( 2019年8月18日    甲子園 )

8回無死満塁、逆転の満塁本塁打を放ちガッツポーズの中京学院大中京・元(撮影・後藤 大輝)   
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 高々と上がった打球が左翼席へ飛び込んでいく。1点を追う8回に飛び出した逆転満塁本塁打。中京学院大中京は元(げん)の一振りで、春夏を通じて初の4強をたぐり寄せた。

 「初めての経験。3年生が笑顔で“おまえに任せた”と言って送り出してくれたおかげです」。2年生は顔を紅潮させて言った。

 3四球で生まれた8回無死満塁の好機。橋本哲也監督が元に指示を送った。

 「真っすぐだけを狙え。おまえはこういう場面に強い」。気合をみなぎらせた7番打者は迷うことなく内角高めの直球を振り抜いて仕留めた。殊勲の一打。橋本監督は「何か持った選手。打てたのは実力」と目を細めた。

 元は第1、2打席で、内角攻めに苦しみ、抑え込まれていた。打席の立ち位置を捕手側に変えて、体の前で捉える意識を強くしたことが奏功。二刀流は、投手としても救援で2度もマウンドを踏み、自慢の速球を軸に無失点と奮闘した。

 先輩思いの熱い男だ。今夏の岐阜大会に臨むメンバー発表でベンチ外となった3年生19人が涙する中、誰よりも泣いたのが、元だった。外れた3年生一人一人の肩を抱きながら「自分に任せてください。必ず甲子園に連れて行きます」と誓い、有言実行した。

 チームにとって、7回は特別な意味を持つイニングだ。岐阜大会決勝、さらに甲子園でも2、3回戦で7回に集中打で逆転勝ちした。まさに「ラッキーセブン」。この試合でも0―3の7回に2点を返して1点差。反撃ののろしを上げる左前適時打を放った9番の井上は「今まで(7回に)逆転してきた。“絶対点を取る”という強い気持ちだった」と言った。反撃の機運は高まり、8回の元の逆転満塁弾につなげた。

 初の頂点まであと2勝とした。元は「投打両方で活躍して、もっと3年生と野球がしたい」と頼もしかった。

 ▼ソフトバンク松田宣(01年度卒OB)逆転満塁弾はビックリした。4強は力がないと行けないと思うし誇りに思う。ここまで来たら楽しんでほしい。

 ≪2年生の1日満弾2発は初≫ともに2年生の中京学院大中京の元と星稜の今井が満塁弾。センバツも含め1日に2本の満塁本塁打は17年夏の8月19日に小林由伸(盛岡大付)と吉岡秀太朗(済美)が同じ試合で打ち合って以来史上5度目。うち、異なる試合で2本は30年センバツの4月3日準々決勝で平安中の中川伴次郎が台北一中戦、甲陽中の九里正が静岡中戦で打って以来89年ぶり2度目。夏は初めてだ。また、現行の学制となって以降で高校2年生の2人で1日2本の満塁弾は今回が初。

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