【青森】弘前南　シード校撃破！急きょ登板の相馬主将、右足つりながら打者6人完全救援

第101回全国高校野球選手権青森大会2回戦   弘前南5―3八戸工大一 （ 2019年7月13日    八戸長根 ）

緊急登板で右足をつりながら八戸工大一相手に2回完全リリーフの弘前南のエース兼主将の相馬
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　黒縁メガネのエース兼主将が不屈の闘志で大金星だ。2点リードの8回。それまで中堅を守っていた弘前南の背番号1・相馬（3年）が登板。先頭打者の途中に右足ふくらはぎがつりながら10分間の治療後にマウンドに戻り、打者6人を完全に封じて甲子園春夏6度出場のシード校・八戸工大一を撃破した。

　「気をつけて水を飲んでいたけど、つってしまって…。でも、陸杜（りくと、斎藤）のために投げようと思った」。背番号1を争った左腕・斎藤が先発で7回3失点の力投。ところが、その斎藤が内転筋を痛めて急きょ出番が来た。「力んでいた」からか、いきなり右足に激痛が走る。それでもマウンドに戻ってから3者三振に斬ると、9回も3者凡退できっちり締めた。

　エースの意地と主将の責任感。「うれしくて、勝ったのか分からなかった」。試合後には涙も見せた。打っても3番打者で打線を引っ張る二刀流は「大谷さんを見て格好いいなと。（投打）どちらも中途半端は嫌なので全力でやってきた」。黒縁メガネで笑う相馬の言葉が、快進撃の始まりを告げていた。（秋村　誠人）