令和の怪物 大船渡163キロ腕・佐々木「私立高校倒す」35年ぶりの甲子園へ

[ 2019年4月30日 05:30 ]

報道陣の質問に答える佐々木(撮影・島崎忠彦)
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 令和最初の甲子園は絶対に譲らない。今秋ドラフトの超目玉、大船渡(岩手)の163キロ右腕・佐々木朗希投手(3年)が29日、大船渡市内で国保陽平監督(32)、千葉宗幸主将、及川恵介捕手(ともに3年)と会見に臨み、高校最後の夏に向けて甲子園へ熱い思いを語った。公立校で中学時代からの仲間と挑む夢の舞台。「令和の怪物」はその剛腕で夏をつかむ覚悟だ。

 思わずその口調が熱くなった。最大の目標である甲子園について聞かれたときだ。佐々木は迷わず言った。

 「3年間やって一度も行けていない。この夏は何が何でも行きたい。ずっと目標にしてきた。このメンバーで行くことが大切。この仲間と行きたい」

 2日に春季岩手県大会地区予選の初戦を控え、その注目度の高さから設定された会見。18社約40人の報道陣が集まる中、佐々木にはただ一つの目標へまい進する覚悟がのぞいた。公立校で強豪私学を倒し、分厚い絆で結ばれた仲間たちとともに甲子園へ行く。「ここまでつらい練習を一緒にやってきて、仲間の絆は強くなった」。だからこそ高校最後の夏は絶対に譲れない。

 大船渡一中のときに強豪私学からの誘いを断り、仲間たちと一緒に地元の公立校・大船渡へ進学。「私立高校を倒したかった。中学のときの、このメンバーなら行けるんじゃないかと。それで勝つことに意味がある」。そんな佐々木に誘われて大船渡へ来た幼なじみの及川捕手は「誘ってもらってありがたかった」と振り返る。

 かつて甲子園を沸かせた「昭和の怪物」江川(作新学院)、そして「平成の怪物」松坂(横浜)も全国制覇の経験がある強豪私学だった。でも「令和の怪物」は「公立でも頑張れば勝てることを証明したい」と言った。狙うのは岩手県では94年の盛岡四以来となる公立校の夏の甲子園だ。

 ただ、夢をかなえるにはまだ足りないものがあるという。先日、参加したU―18高校日本代表候補合宿。「身体能力が高く、野球への貪欲さがあるからあのレベルにある」。今年センバツに出場した星稜・奥川、横浜・及川らから刺激を受け、チームに還元。県大会に進み8強入りすれば夏の岩手大会のシード権を獲得し、上位3校に入れば東北大会への出場も決まる。最後の夏へ「冬が明けて秋からの成長を感じたり、夏への課題を得たい」とも続けた。

 163キロに関する質問は国保監督がやんわり遮った。スピードは関係ない。いかに仲間と勝ち抜くか。「令和の怪物」はしっかり夏を見据えていた。 (秋村 誠人)

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