福留 今季初安打、1000打点王手 ベテランが次につなげる

[ 2019年4月3日 06:41 ]

セ・リーグ   阪神3―9巨人 ( 2019年4月2日    東京D )

<巨・神>6回1死一、三塁、福留が右前適時打を放つ(撮影・篠原岳夫)
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 阪神の大敗ムードに待ったをかける打球が一、二塁間を抜けていった。8点を追う6回1死一、三塁。福留が、巨人先発・山口の沈むボールを引っ張り、右前適時打にした。

 「できることをしっかりやるだけ、と思っていた。続けていかないといけないし、チームが勝たないとね。明日につなげていかないと意味がない」

 今季初の伝統の一戦で、いきなりのワンサイドゲーム。阪神サイドに流れていた重苦しい雰囲気を、セ・リーグ最年長野手の41歳が振り払った。ベテランの今季初打点に触発された打線はその後2点を追加。打ちあぐねた山口相手に意地を見せた。

 終わってみれば得点したのはこの回のみ。しかし、ゼロで終わるか否かは同じ負けでもダメージが違う。結果的にチームを鼓舞した1本で通算999打点とし、大台の1000打点にリーチをかけた。「まあまあ…」と個人の数字に対する関心は希薄だが、到達すれば自身にもチームにも活気をもたらすに違いない。

 2回先頭で立った第1打席には、今季13打席目にして初安打となる中前打が生まれていた。開幕カードこそ快音は聞かれなかったが、この日は福留らしい熟練された打撃内容だった。ここから頼もしい働きを見せてくれるだろう。矢野監督も期待を隠さない。

 「1本出て、もう1本出てというところでは、孝介も落ち着いて、というかね。あれだけ経験がある打者でも1本出るまではなかなか気持ち悪いというかね。すんなり入っていけないのはあったと思う。今日ので落ち着いてくれたら良いかな、という感じかな」

 4戦を終えて「打線が爆発した」と言える試合はまだない。福留の本領発揮が、他の選手の起爆剤になることを願う人は多い。(巻木 周平)

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2019年4月3日のニュース