巨人・丸　4三振　古巣との開幕戦でブレーキ「悔しいけど、切り替えて」

セ・リーグ   巨人0―5広島 （ 2019年3月29日    マツダ ）

8回1死一、二塁、丸は4打席連続三振に倒れる（撮影・森沢裕）
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　巨人は29日、広島に0―5で敗れ、4年ぶりに復帰した原辰徳監督（60）の初戦を飾れなかった。昨季まで11年間所属した古巣を相手に「3番・中堅」でスタメン出場した丸佳浩外野手（29）が4打数無安打、4三振に終わるなどブレーキ。打線全体でも広島・大瀬良の前に11三振を喫した。

　積極的に打ちにいくタイプで、三振数が多いのは表裏一体。スラッガーである丸の特徴だろう。ただ、過去7試合の開幕戦で最多だった3三振（15年）を超えたのは想定外だった。

　「結果が出なかったので悔しいですけれど、切り替えてですかね。迷ったというか自分のポイントで打てない部分、球が多かった」。真っすぐ前を見てベンチ裏通路を歩き、報道陣に囲まれるとバスの前で足を止めて丁寧に応えた。

　緊迫した投手戦で1点を追う8回1死一、二塁。第4打席は長打が出れば一打逆転のチャンスだった。カウント1―2から大瀬良が投じた外角低めの直球を見逃した。4打席連続三振。「（大瀬良）大地がいい球を投げていた。球筋とかイメージとは違う部分がありましたが、それは別に言い訳にしかならない」。第1打席は温かい拍手を贈った広島ファンも、一番の盛り上がりを見せた。

　4三振のうち2つが見逃し。選球眼が良く四球が多い丸にとって、際どいコースだった。昨季は39本塁打を放った一方で、三振数はリーグ最多の130を記録した。09年の開場から慣れ親しんだ元本拠地で敵として開幕戦を終えた丸に、原監督は「全てが糧ですよ。まだ始まったばかりですから」と言った。

　8回を無得点で終えると糸が切れたように中継ぎ投手陣が4失点。指揮官は試合前のミーティングでナインに「伸び伸びとハツラツと。陰にならずに陽になって戦う」ことを求めた。チームは開幕戦で12年以来7年ぶりの零敗。敗戦6チームで唯一得点が奪えなかったが「（広島は）勢いをつけさせると今まで以上の圧力はある。先取点というものがとても大事。切り替えていきます」と表情を曇らせることはなかった。

　丸も「次は考えをまとめて対戦できれば。修正というか切り替えて」。表情に曇りはなかった。　（神田　佑）