阪神 福留、チーム甲子園1号 最年長41歳が本拠初白星呼んだ

[ 2019年3月18日 05:44 ]

オープン戦   阪神7―3西武 ( 2019年3月17日    甲子園 )

<神・西>3回1死一、二塁、右越えに3点本塁打を放つ福留(撮影・成瀬 徹)
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 阪神は17日の西武戦に勝利し、今春オープン戦では甲子園最後となった4試合目で本拠地初勝利を挙げた。福留孝介外野手(41)がチーム甲子園1号となる右越え3ランを放ち3回7得点のビッグイニングを呼んだ。

 雨が振る中、声をからしてくれた虎党に極上の「ギフト」を贈った。3回、2点を先制しなおも1死一、二塁。カウント1ボール2ストライクから西武のドラフト1位・松本航の内角高め139キロを、文字通り、一閃(せん)した。打った瞬間に確信できる、右翼席中段への3ラン。4月26日で42歳を迎えるとは思えない驚弾で、矢野阪神に待望の甲子園初勝利をもたらした。

 「(本塁打は)どうでもいいです。(好不調のバロメータにも)なりません」

 試合後、多くを語ることはなかったが、相手新人にプロの厳しさを教えた。初球から4球外角球が続いた後、この打席で初めてきた内角球をミスショットすることなく一振りで仕留めた。今春初打席だった2月24日中日戦の初回に中越え弾を放って以来となる2号。この回、一挙7得点を呼び込む快打は、チームにとっての甲子園1号でもあった。

 オープン戦ラストとなる甲子園4試合目で、ようやく負の連鎖を断ち切った。昨年、本拠地では21勝39敗2分けと大きく負け越した。矢野監督となった今春も苦しみ、ここまで3試合で計5得点という低調ぶりだった。調整期間のオープン戦とはいえ、ファンにもイライラが募りつつあった中での一発。この日、スタンドが一番の盛り上がりを見せたシーンを「よろしいんじゃないでしょうか」とベテランらしく振り返った。

 2回先頭では、カウント2―2から真ん中高め133キロを捉え、右中間を真っ二つに破る二塁打。オープン戦はこの日の2安打を含め15打数6安打の打率・400まで上昇。矢野監督から「ずっと孝介らしいしっかりした内容ができていると思う。ホームランも追い込まれてからやけど見事な打球やった。いつ開幕してもいい感じに見える」と全幅の信頼を寄せられれば、浜中打撃コーチも「何の心配もしていません。キャンプの時からいい状況」と大きくうなずいた。

 開幕以降も、この日と同じ5番打者として猛虎打線を支えることが予想される。2006、09年のWBCでともに侍ジャパンの一員として世界一に貢献し、45歳で日本凱旋を果たしたマリナーズのイチローに負けじと、チーム最年長が躍動した。若手をまだまだ圧倒する存在感とオーラで、猛虎を勝利へと導く。(森田 尚忠)

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