坂本 感激弾、憧れイチローさんが覚えていてくれた「凄くうれしい」

[ 2019年3月18日 05:30 ]

プレシーズンゲーム   巨人4―6マリナーズ ( 2019年3月17日    東京D )

<巨人・マリナーズ>5回1死、坂本は左越えにソロを放つ(撮影・西尾 大助) 
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 試合直前。一塁ベンチに座った巨人・坂本勇は野球少年に戻っていた。身を乗り出しながら一人のファンとして見つめていた。目線の先にはアップをするイチロー。ただ歩くだけでも大歓声と拍手、無数のカメラのフラッシュが光り続けた。

 「(いるだけで)球場の雰囲気が変わる。それが凄い。いまだにオンリーワンな人だと思う」

 イチローとは12年、同じ東京ドームで行われたプレシーズンゲーム以来の再会。この日、あらためて「初めまして、坂本です」と打撃ゲージ裏のイチローに歩み寄ると「初めましてじゃねえだろ」と突っ込まれた。「認識して頂いていたので、すごくうれしかったです」。日本球界の顔である坂本勇が顔を紅潮させ、照れまくった。

 そんな憧れの人の前で少しだけ胸を張り、ダイヤモンドを一周した。5回1死。メジャー通算93勝のリークのやや低めのチェンジアップを左翼席中段に運んだ。2試合連続アーチ。3、9回にも適時打を放ち3安打3打点。「個人的には内容のある打撃ができた」。低調だった打撃の調子は上向きにきている。

 3試合連続で2番に座った。坂本勇か丸か。2人の2番起用を模索している原監督は、メジャー相手の活躍に「日本の球界を代表する選手として素晴らしい役割を果たした」と称賛。「マリナーズの2番バッターも一番いい打者のような気がした。そういう点でマリナーズと(巨人は)似ているのではないかと思いました」と続けた。坂本勇も「1番もやっていたし、そこは特別(な感情)はない」と自然体で構える。

 開幕まで約10日となった。「小さくなっていたので」と左足を一回り大きく上げる打撃フォームを試し、すぐに結果へとつなげた。18日もイチロー率いるマリナーズとの対戦は続く。「打席で立つ姿、守備に就く姿。一緒にできたことが財産です。明日(今日18日)も少し、ファン目線で見たいなと思います」。坂本勇は野球少年のようにキラキラと目を輝かせていた。(川手 達矢)

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