矢野氏、阪神監督就任15日に結論 受諾か固辞「どっちもある」

[ 2018年10月15日 06:50 ]

早朝に宮崎から緊急帰阪した矢野2軍監督(撮影・成瀬 徹)
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 監督就任を要請されている阪神・矢野燿大2軍監督(49)が14日、西宮市の球団事務所で受諾か固辞かで揺れ動く胸中を吐露した。前日13日夜に揚塩健治球団社長(57)と宮崎市内で初交渉。一夜明けたこの日は朝イチで帰阪し、家族会議を経て、約1時間にわたって2度目の話し合いが行われた。

 「最終決定は、明日まで待っていただくということで。考える時間がほしいということと、後は球団やチームのことを考えたら時間もないから、明日には結論をちゃんと出しますということで、今、話をしてきました」

 考える時間――。11日の金本前監督の電撃辞任直後から後任監督候補として、その名前が新聞紙上をにぎわせた。だが球団から正式な就任要請を受けたのは13日夕。フェニックス・リーグ指揮のために滞在していた宮崎市内のホテルだった。それを受け、この日は午前8時45分伊丹空港着の航空機で帰阪。家路を急ぎ、家族と相談の時間を持った。そして午後2時、西宮市内の球団事務所へ。再び約1時間にわたって、揚塩社長から就任要請を受けた。その席上で、15日に決断を下すことを伝えた。そして報道陣の前へ。すべて、初交渉から24時間以内の出来事だ。

 「もちろん、社長からは“お願いしたい”という気持ちはすごく伝わってはいるけど。まあ、いかんせん、考えることも多くて」

 球団の熱意は感じ取っている。新監督誕生を急いでいる事情も承知している。だからと言って、ハイやります…と即答はできない。

 「普通はちゃんとタイミング、考える時間があって…というのがある。でもあまりにも時間がなさすぎてね。めちゃくちゃ考えることがあるでしょう。やるとなればね。大変なことがね。ある意味、思い通りには行かない中でやる形にはなる」

 現状で受諾するとなれば、相当な覚悟が必要だ。だから家族、親しい人たちの意見にも「どっち(受諾と固辞)もあるというのが正直なところ」という。ただ苦悩と同じだけ、意欲もある。

 「それ(タイガースを助けたい気持ち)はもう当然。金本監督とやってきた時も、俺はその気持ちで戻ってきている。そこ(金本前監督の後を継承)の思いもすごくある。きれい事になるから、自分の胸の内にとどめておきたいけど」

 金本阪神の3年間を受け継ぎ、発展させられるのは矢野阪神しかない――。15日、猛虎の行く末が決まる。

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2018年10月15日のニュース