ハム中田“男の好守”初回守備で急所直撃　ナインもベンチも笑顔！緊張ほぐした

パ・リーグ　クライマックスシリーズ　ファーストステージ第２戦   日本ハム４―２ソフトバンク （ 2018年10月14日    ヤフオクＤ ）

初回無死、上林の打球を股間に受け痛そうな中田（右は田中賢）（撮影・岡田　丈靖）
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　打球が急所に当たってから３時間以上が経過しても痛みは引かない。日本ハム・中田は「まだ痛い。続くんちゃうかな…」と顔をゆがめながら、少し内股で帰りのバスまで歩いた。体を張った一塁守備でナインの心をほぐし勝利に貢献。「打つべき人が打って勝てた」と手応えを語った。

　「珍事」は初回の守備で起きた。先頭の上林の強烈なゴロに対して腰を落として捕球を試みたが、グラブの土手に当たったボールが勢いを失わず股間を痛打。後方にそらしたボールを拾ってベースカバーのマルティネスに送球したが、しばらく膝に手を当て動けなかった。二塁手の田中賢が笑いながら腰を叩き、三塁ベンチの栗山監督らも控えめな笑顔。ＣＳとは思えない和やかな空気が生まれた。

　２戦先勝の超短期決戦で前日の初戦を３―８で完敗。中田も４打席で１四球のみの３三振だった。初回攻撃では四球出塁の西川がけん制でアウトとなるなど一夜明けても嫌なムードが続いたが、直後の守備で起こった中田にとっての災難がナインの緊張をほぐし、心に火を付ける。３回は「中田さんの痛みに耐える姿を見て気合が入った」という横尾が先制弾。力みが取れた？中田自身も４回に今ＣＳ初安打となる左前打で、直後のアルシアの適時打を誘発した。同点とされた直後の８回は西川、大田、近藤の３連続二塁打。主将を中心に一丸で勝った。

　「守備で（股間に）当たったのは初めて。（防御する）キンカップを着けたことがない。明日から着ける」と中田。痛みに耐えて勝利をつかみ、王者の西武が待つ所沢に行く。（山田　忠範）