【牛島和彦氏が見た菅野の異次元113球】スライダー軸に変幻自在 山田&バレほんろう

[ 2018年10月15日 09:10 ]

セ・リーグCSファーストS第2戦   巨人4―0ヤクルト ( 2018年10月14日    神宮 )

7回2死一塁、バレンティンから三振を奪う菅野(撮影・荻原 浩人)
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 菅野の快挙達成の軸になったのはスライダーだ。山田哲への配球を中心に振り返りたい。

 まず第1打席。初球ボールのワンシームから入り、2球続けて外角ストライクからボールになるスライダーで空振りを奪った。ここで1球外角の真っすぐを見せておいて、またスライダーで空振り三振。これで完全にスライダーを意識させた。

 第2打席は初球外のボールから入って外、内へ真っすぐ系を3球続け、2―2から外の真っすぐで空振り三振。スライダーが頭にある山田哲のタイミングを完全に外した。

 それでも、さすが山田哲。7回の第3打席は8球粘って四球をもぎ取った。菅野にとっては初めて許した走者。完全試合がなくなったのが心理的に影響したのか、続くバレンティンに対して制球が乱れた。2球続けてスライダーが外れ、3球目のスライダーはど真ん中へ。ファウルで助かったと思ったら、続く4球目のスライダーも高めに浮いた。今度は空振り。2球続けて打ち損じに助けられた形だが、それにも伏線があった。前2打席はいずれもワンシームで差し込んで遊ゴロと一飛。こちらは内角に食い込む球を意識させていたのだ。最後はイメージ通りのスライダーで三振を奪い、最大の難関を乗り越えた。

 左打者にもスライダーを内、外にうまく投げ分けた。その上で内角をズバっと突いたり高めのつり球、フォーク…と自在の投球で的を絞らせなかった。

 楽に投げているように見えて、実はリリースポイントだけしっかり力を入れている。だから真っすぐが走り、スライダーは切れる。コツというか力を入れるタイミングをつかんだ41回連続無失点のエース。ファイナルSの登板は中4日で第3戦か。中5日の第4戦か。いずれにしても巨人が初戦を取れば、面白い展開になる。(スポニチ本紙評論家)

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