ハム中田「復興へのプレーボール」節電ナイターで逆転勝ち

[ 2018年9月15日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム4―3オリックス ( 2018年9月14日    札幌D )

<日・オ>試合前に北海道胆振東部地震募金活動を行った(右から)日本ハム・栗山監督、オリックス・福良監督、日本ハム・中田、オリックス・伏見、日本ハム・中島卓(撮影・高橋茂夫)
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 北海道に球音が帰ってきた。札幌ドームに白球を捉える乾いた音、ファンの歓声が響き渡った。日本ハムが6日に発生した北海道胆振東部地震後初めての本拠地での試合に逆転勝利。球場内に流れたビデオメッセージで「今日を復興へのプレーボールとすることを誓います」と宣言した中田は、「勝つことができてよかった」と安どの表情を浮かべた。

 11、12日に同球場で予定されていたロッテ戦は地震の影響で中止。試合前に被災者へ黙とうをささげたナインが、9日ぶりの道内での試合で魂の全力プレーを見せた。1点を追う4回。1死一塁から中田が内角速球にバットを折られたが、一塁走者・近藤とともに全力疾走して遊撃・安達の野選を誘発した。その後、満塁で清宮が押し出しの四球を選んで同点。続く鶴岡の勝ち越し打につなげた。気迫のこもったプレーに栗山監督も「ああいうところ(全力疾走)で勝ちきった試合。それが一番チームにとって必要」と絶賛した。

 清宮は「特別な日。来てくれた人の後押しがあった」と感謝。中田は「優勝争いもあるけど、違った意味で気持ちを入れて戦っていきたい」と言った。被災者の傷が簡単に癒えることはないと分かっている。それでも必死で勝利に食らいつき、5・5ゲーム差の首位・西武を必死で追う姿が道産子の希望になると信じて戦う。 (東尾 洋樹)

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