日本ハム 宮西 11年連続50戦以上登板「この時期に達成できたのはよかった」

[ 2018年9月15日 06:15 ]

パ・リーグ   日本ハム4―3オリックス ( 2018年9月14日    札幌D )

8回に登板した宮西(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハムは14日、札幌ドームで行われたオリックス戦で逆転で2連勝を飾った。宮西尚生投手(33)が3点リードの8回に登板し、中日・岩瀬仁紀(43)の15年連続に次ぐ史上2人目の入団から11年連続50試合以上登板を達成。3者凡退で勝利に貢献した。6日未明の「北海道胆振東部地震」の発生から初となる本拠地開催で、節電も実施しながらの試合。これから復興を目指す道民に白星で勇気を与えた。

 節目のマウンドでも淡々と仕事をこなす。それが鉄腕・宮西だ。最低限の目標だった入団から11年連続50試合登板を達成。防御率も1点台をキープしてブルペンを支える33歳は素直に喜びを語った。

 「この時期に達成できたのはよかった。今年は良い形で50試合にいったと思います」

 開幕からセットアッパーとしてフル回転している左腕の出番は3点リードの8回。直前の攻撃で西川が走塁ミスを犯すなど悪い流れが漂っていただけに、丁寧な投球を心掛けた。先頭の安達を140キロの直球で中飛。ともに右の代打で登場した武田、山足も際どいコースに投げて抑えた。

 07年に関学大から大学・社会人ドラフト3巡目で入団。「周りはいろんな球種を覚えようとしていたけど、自分は直球とスライダーを磨いた」と愚直に練習を重ねた。肩や肘が張っていても、体調が悪くても離脱せずに登板を重ね、今年も当たり前のように大台に到達。栗山監督も「ずっと勝ちパターンで投げてる。敬意、尊敬しかない」と褒め称えた。

 プロとして育ててもらい、結婚もし、家族と暮らす北海道。6日未明に最大震度7の大地震が起こった。自身は95年に兵庫県尼崎市の実家で阪神大震災も体験。「自分もそうだったけど、怖くて寝れないのがつらいと思う。早く普通の生活に戻れるように、自分もできることをやりたい」と被災地を思いやる。

 首位・西武も勝ったため、5・5ゲーム差は変わらない。それでも宮西は「(優勝を)諦めていない」と力を込める。残り20試合。奇跡を信じ、左腕を振る。 (山田 忠範)

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2018年9月15日のニュース