広島・福井1軍再合流 7日ハム戦で“開幕”「気持ち入れる」

[ 2018年6月5日 05:30 ]

7日の日本ハム戦先発に向け、マツダスタジアムで汗を流す広島・福井
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 広島・福井優也投手(30)が4日、1軍の投手指名練習に再合流。自身の“今季開幕戦”となる7日の日本ハム戦(マツダ)先発に向け、入念に最終調整した。前回5月18日の合流時は、当日の試合が雨天中止となった影響で、予定された20日のヤクルト戦先発が見送りに。満を持しての登板に「しっかり気持ちを入れて投げたい」と力を込めた。

 その表情は晴れやかだった。右肘に投球を受けた野村の回復が遅れ、代役として合流した前回とは事情が異なる。気持ちを切らさずに投げ続け、自力で1軍切符をつかみ取った福井。本拠地での練習後、今季初先発への意気込みを口にした。

 「春先よりも、投球の感覚は良くなっている。自分にとっては開幕戦。力以上のものは出せないので、気負わずに、2軍でやってきたことを出したい」

 前回合流は、ヤクルト3連戦を控えた5月18日。だが、当日の試合が降雨中止となったことで、先発予定だった九里が20日に回り、福井の登板機会は消滅した。そこで右腕は切り替える。以降の、ウエスタン・リーグでの投球が特筆ものだ。

 同じ20日、ソフトバンク戦に舞台を変えて6回を5安打2失点に抑えると、26日のオリックス戦でも6回4安打無失点の力投。5回を無安打零封した直前6月2日の中日戦で、1軍切符を確実なものにした。当の本人にも手応えがある。

 「2軍戦ではあるけど、1軍(昇格)を改めて意識し、結果を残さないといけないマウンドで、しっかり出せたことは良かった」

 結果を残そう、残さないといけない…と自分を追い込み、制球を乱しては自滅する。ブルペンでの投球は一級品で、心身の力みをいかに取り除くか…が課題だった。

 「ほどよく」「切り替える」――。今回発した言葉に心の成熟が透けて見える。

 「(試合が)できると信じて調整するだけ。チャンスは何度もないと思う。しっかり気持ちを入れ、後悔しないように投げたい」

 広島市内は5、6日が雨予報。だからといって、登板が再び流れるとは限らない。先発陣は盤石でなく、30歳が一角に食い込む余地はある。たとえ四球を出しても切り替え、ほどよい力加減で一球入魂。勝利後に、晴れやかな表情を見たい。(江尾 卓也)

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2018年6月5日のニュース