大阪桐蔭連覇に刺激 龍谷大・菅根が1発含む4打点

[ 2018年4月16日 17:28 ]

関西六大学野球連盟第3節2回戦   龍谷大5―3大商大 ( 2018年4月16日    わかさスタジアム京都 )

ホームランボールを手にする龍谷大の菅根
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 龍谷大が逆転で大商大を破り、1勝1敗のタイとした。殊勲は3番・菅根直之外野手(4年)だ。3点を追う5回1死二塁から初球のスライダーを強振。バックススクリーンへ追撃の2ランを放った。「うまく風に乗りました」。9回に同点に追いつくと、2死満塁から右前へ決勝の2点適時打。4打点の活躍で勝利へ導いた。

 昨春は1982年秋以来、実に69季ぶりの最下位に転落した龍谷大。秋も5位に沈んだ。苦境にあえぐ名門にあって、昨年唯一明るい話題を提供したのが菅根だった。昨秋は打率・450で初の首位打者に輝いた。

 14年夏に大阪桐蔭で全国優勝を経験したからこそ、もどかしい3年間だった。「高校では常に勝ってきたので、大学でこれだけ負ける原因が正直わからなかった」。思い出したのは、高校の恩師・西谷浩一監督の言葉。「常に自分で考えろ」―。まず、自分自身の取り組みを見直し、打撃フォームも変えた。

 昨夏から内山友希コーチと二人三脚で打撃改造に取り組み、1・5キロのバットを振り込んできた。速球対策として、トップの位置を早くつくることに主眼を置いた。昨秋のリーグ開幕戦・大商大戦で右翼へ初本塁打を放つと、京産大戦でも右翼へアーチをかけた。大阪桐蔭ではおもに代走要員だった菅根。大学3年春のリーグ戦終了時点でわずか3安打だった男が昨秋だけで18安打を量産した。

 大阪桐蔭の仲間が各大学でチームを引っ張る存在だ。峯本がいる立大は昨春の大学選手権で優勝。中村がいる日体大は昨秋の明治神宮大会を制した。仲間の活躍が何よりの励みだ。そして今春は後輩たちが選抜連覇を達成した。「テレビを見ていて勝負強いし、刺激を受けました。(大阪桐蔭の)西谷監督の采配も素晴らしかった。同級生も関東の大学などで活躍していますし、大学選手権で対戦できたら」。強い龍谷大の復活へ――。中軸を打つ菅根がそのカギを握っている。(吉仲 博幸)

 ◇菅根 直之(すがね・なおゆき)1996年(平8)9月20日生まれ、大阪府松原市出身。松原南小1年から「美原イーグルス」で軟式野球を始め、中堅手。松原第六中では「堺初芝ボーイズ」に所属。大阪桐蔭では2年秋から背番号14でベンチ入り。甲子園は14年夏に出場。龍谷大では1年秋からリーグ戦に出場。リーグ戦通算3本塁打。50メートル走5秒9。遠投100メートル。1メートル71、71キロ。左投げ左打ち。

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