結婚が野球人生の分岐点になる西武の主力 多和田はブレークなるか

[ 2017年12月7日 10:30 ]

妻の似顔絵を手に笑顔の西武・多和田
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 10月上旬。晴れ渡る大空の下、西武第2球場に現れた西武・多和田の左手薬指に指輪が光っていた。北海道出身の一般女性(25)と結婚したことを発表。「とても優しくて相手を気遣ってくれる。これからの野球人生で力になると思う」。野上が今オフに巨人へFA移籍。右のエースとして期待が掛かる多和田は結婚が大ブレークのきっかけになるかもしれない。

 西武の主力に成長した選手たちは結婚が野球人生の分岐点になっている。エース菊池は昨年6月にフリーキャスターの深津瑠美夫人と結婚。同年に自身初の2桁勝利の12勝を挙げると、今季16勝6敗、防御率1・97で最多勝、最優秀防御率を獲得した。2段モーションによる不正投球を宣告されて精神的に不安定だった8月。瑠美夫人に「外に出ようか」と声を掛けられて救われた。「1人だったら部屋でずっとふさぎ込んでいましたね。ありがたかったです」と感謝を口にする。

 昨オフに和歌山出身の一般女性と結婚した十亀も前年の4勝から今季8勝と復活。山川も覚醒した。富士大の1年先輩で大学時代はソフトボール部に所属していた麻衣子夫人との結婚を今年8月11日に発表。「バリバリのアスリートなので一番気持ちを分かってくれる。本塁打を打ったらステーキを作ってくれます」と自己最高の打率・298、23本塁打をマークし、シーズン終盤は4番に定着した。

 昨年7月に同郷の青森県出身の一般女性と結婚した外崎も今季は充実の1年だった。135試合出場で自身初の規定打席に到達し、10本塁打&23盗塁の活躍。侍ジャパンで出場した「アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」でもMVPに輝いた。「家族に飯を食べさせないといけない責任感がある。子供は凄くかわいいですよ」と話していた。

 プロ野球選手が寮を出て1人暮らしで最も苦労するのが食事だという。ナイターを終えると疲労困ぱい。自宅に戻ってから自炊するのは難しい。外食が多くなり栄養も偏りがちになる。料理を作って深夜も待ってくれる妻は精神的な支えとしても大きな存在だ。結婚することで心身が充実し、高いパフォーマンスを発揮できる環境が整うのかもしれない。多和田も秘めた潜在能力は高い。新婚の先輩たちの活躍に続きたい。(記者コラム・平尾 類)

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2017年12月7日のニュース