阪神・鳥谷 DHで30日ロッテ戦スタメン出場へ 金本監督示唆

[ 2017年5月30日 05:30 ]

交流戦   阪神―ロッテ ( 2017年5月30日    ZOZOマリン )

阪神の鳥谷
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 「日本生命セ・パ交流戦」が30日に開幕する。貯金8でセ・リーグ2位の阪神は、パ・リーグ最下位のロッテ戦(ZOZOマリン)に臨む。金本知憲監督(49)は、鼻骨骨折の鳥谷敬内野手(35)をDHで5試合ぶりに先発起用する可能性を示唆した。目下3カード連続負け越し中。再進撃のキーマンにする。

 今年も、ペナントレースのすう勢を占う18試合が幕を開ける。昨季7勝11敗とつまずいた交流戦に向け、金本監督は「1回区切って、また交流戦での勝ち越しを目指してやるだけですね」と前を向いた。パ球団との対戦で、心機一転をはかれるタイミング。目下3カード連続負け越し中という負の連鎖を断ち切るための「起爆剤」もある。鳥谷の先発復帰プランだ。

 「(先発は)左投手はまだちょっと怖いだろうし、まずは右から慣れていこうかなと。(敵地ではDHもあるし、の問いに)そうですね、はい」

 再進撃のキーマンを打線に戻す好機が訪れた。24日の巨人戦(甲子園)で左腕・吉川光から顔面に死球を受け、鼻骨骨折。翌25日からも試合出場は続けているものの、4試合連続で先発を外れている。交流戦のビジターではDHが使用可能。患部への負担が大きく危険も伴う守備に就かせることなく、オーダーに戻すことができる。しかも30日のロッテ先発は右腕・石川。条件は整った。規定打席到達者ではチーム2位の打率・291、打点を挙げた試合は9勝2敗、勝率・818を誇る背番号1が打線に復帰すれば、上位から下位までスキの無いオーダーを組むことが可能となる。

 片岡打撃コーチの考えも指揮官と同じだ。「福留は打って守って走って投げてリズムの中で打席に入るタイプ。体が万全ならそれ(DH)は無いと思う」。最右翼候補と見られた福留のDH起用を否定した上で、「投手の左右にもよるし、ベテランたちの体調にもよるけど、トリも千葉あたりから復帰できると思うからね。DHは慣れていないと意外に難しい部分があるけど。打線に勢いが付くようにやっていきたい」と「鳥谷DH」の青写真を描いた。古傷の右膝に不安のある糸井も候補に挙がるが、現状では鳥谷を充てることが一番の有効利用だ。

 その鳥谷は「それ(起用法)は、自分が決められることじゃないので。(交流戦へ意気込みは)普通です」と泰然自若。とはいえ、鼻骨骨折の翌日からフェースガード着用で試合に出るほどの熱血漢だ。チームの現状を打破するためにも、胸の内では静かに闘志を燃やしているであろうことは想像に難くない。

 貯金8の2位で戦った序盤戦46試合を「どうだろう。何とも言いようがないね。難しいところだけど」と振り返った指揮官。今年の金本阪神の本当の力を、パ球団相手に見せつける。(惟任 貴信)

 ≪交流戦に唯一全300試合出場≫鳥谷(神)は05年から始まった交流戦に唯一全300試合で出場。内訳は先発291、代打9。通算成績は1095打数296安打の打率・270。順調なら、現在は歴代2位の安打数で最多の和田一浩(中=304安打)を超えることが濃厚だ。指名打者は11年に経験。交流戦直前の5月15日中日戦で守備の際に右手人さし指を負傷し、同17日オリックス戦(京セラドーム)からDHで先発も、3試合で7打数無安打5三振だった。

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