明大・善波監督が注目　即戦力左腕の今永＆上原　野手は茂木

駒大・今永

　２２日のドラフト会議まで８日。楽天が仙台育英・平沢大河内野手（３年）の１位指名を公言する中、他の１１球団は１位選手の絞り込み作業を行っている。大学日本代表の監督を務める明大・善波達也監督（５３）に注目選手を聞いた。　

　今年の大学生は各ポジションで上位指名されそうな選手がそろっている。投手では今永（駒大）、岡田（大商大）、熊原（仙台大）、上原（明大）あたりが完成度が高い。今永は春は左肩の故障で投げられなかったが、復調すればプロでも先発ローテーションに入れる素材。岡田は右では大学トップクラスの投球を見せる。上原は大型左腕では珍しく運動能力が高い選手。セットアッパーや抑えで力を発揮できるタイプだと思う。

　内野手では茂木（早大）。１年時から対戦しているが、学年が上がるごとにバットの芯で捉える確率が上がってきた。日本代表でも３番を任せられるほど成長した。私の中では野手では一番の評価だ。外野手は高山（明大）、谷田（慶大）、吉田（青学大）の左打ちトリオ。特に吉田は逆方向へいい打球が出るようになって、レベルアップした。谷田はこの秋に軸回転で打てるようになって本塁打を量産するようになった。

　最後に私が現役時代のポジションだった捕手。１位候補ではないが、今年のイチ押しは坂本（明大）だ。自分のチームで恐縮だが、１年時からリーグ戦でマスクをかぶり、日本代表には３年連続で選出した。もともと、観察力というか視野の広さが際立ち、いろいろなことにアンテナを張っている。これは捕手として一番必要な要素だ。リーグ戦では１回戦で出た反省を２回戦、３回戦に生かすすべを持っている。リード面はすべて任せられるし「勝てる捕手」になったと思う。二塁送球も１・８秒台。打撃が伸びてくれば期待できる。

　◆善波　達也（よしなみ・たつや）１９６２年（昭３７）８月１１日、神奈川県生まれの５３歳。桐蔭学園―明大を経て、東京ガスで捕手としてプレー。明大のコーチを務めた後、０８年から監督。１１年には野村（現広島）を擁し、明治神宮大会優勝。１３年から大学日本代表の監督を務め、今夏ユニバーシアードで初の金メダル獲得。