工藤監督 天下統一へ3連勝宣言!「勇気持って」ロッテ討ち

[ 2015年10月14日 05:30 ]

<ソフトバンク練習>練習前、ナインを集め訓示する工藤監督

パCSファイナルステージ第1戦 ソフトバンク―ロッテ

(10月14日 ヤフオクD)
 下克上は3日で鎮圧する――。ソフトバンク・工藤公康監督(52)は13日、14日に開幕するパ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでの3連勝決着を宣言した。2位・日本ハムを破ったロッテには2005年、10年と本拠地で2度の「下克上」を食らったが、明智光秀を「3日」で討伐した戦国武将・豊臣秀吉ばりに打ち倒し、その先の天下統一=日本一への道を突っ走る。 

 下克上など片腹痛い。練習前に外野で円陣を組んだ総大将・工藤監督はロッテを返り討ちにすると誓った。

 「私たちの目標は日本シリーズを勝って、連覇を達成することです。一つも負けるつもりはありません。すべて勝つ」

 05年のプレーオフ第2Sでは89勝した王監督(当時)が、バレンタイン監督率いるロッテに敗れた。10年のCSファイナルSでは秋山監督も、ロッテに悪夢を見させられた。5年周期の因縁の対決。1勝のアドバンテージがあり、ゆとりのある戦いを進められるが、工藤監督は「3日」で終わらせると強い決意を示した。反撃の余地は与えず、完膚なきまでに叩きのめすつもりだ。

 「平成の秀吉」だ。1582年に明智光秀は本能寺の変を起こし、主君だった織田信長を暗殺。だが、下克上を狙った明智光秀をたった3日で討伐した羽柴秀吉による「山崎の戦い」は語り継がれる名戦だ。戦いのあった「天王山」や「三日天下」は現代の野球界でもよく、使われる表現。王、秋山とやられ続けてきた宿敵ロッテへの「敵討ち」は、ここ福岡の「百道浜の戦い」で結実させる。

 日本シリーズに合計14度出場し、2度のMVPを獲得した「ポストシーズン男」の指揮官は、采配の経験こそないものの、短期決戦のつぼは心得ている。日本ハムを破り、勢いに乗る相手のことはすでに分析済み。「勢いがあるとは判断してません。投手を中心とした守りの中で勝ってきた。そのへんをどう、攻略するかが大事」。そのうえで「日本シリーズに行くんだという気持ちの強い方が、勝つ。選手には勇気を持って打席に入ってほしい。勇気を持ってマウンドに立ってほしい、というのは言いました」と選手を鼓舞したことを明かした。

 目指しているのは天下統一=日本一であり、ここはあくまでも通過点だ。同じ愛知県に生まれたとされる秀吉にどこか通ずる。新人監督最多タイの90勝を挙げた名将は「天下人」になるべく、連戦連勝の勝ちどきを上げる。 (福浦 健太郎)

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