中日・吉見 2季ぶりの白星に笑顔「本当に我慢して良かった」

[ 2015年4月1日 21:39 ]

<中・巨>笑顔でナインを出迎える吉見(左から2人目)

セ・リーグ 中日9―0巨人

(4月1日 ナゴヤD)
 ウイニングボールを渡されると、中日・吉見はうれしそうに表情を崩した。巨人打線相手に6回を2安打無失点。右肘手術を乗り越え、2013年4月23日の阪神戦(ナゴヤD)で勝利投手になって以来、実に708日ぶりの今季初勝利だった。

 「本当に我慢して良かったと思ってます。こうやって野球をできる喜びと健康に感謝してやってきた。今季初登板で緊張したが、ゲームに入ったら冷静になれた。野手の皆さんが点を取ってくれて楽しく、攻める気持ちを持って投げられた」。お立ち台でも笑顔がたえなかった。

 持ち味を十分に発揮した。最速は142キロも切れのあるフォーク、スライダーを低めに集めた。2、3回と先頭打者に安打を許したが併殺に打ち取りリズムに乗った。味方の援護にも守られ、72球で6回を散発2安打、5奪三振。三塁を踏ませない快投だった。

 「勝ち負けはコントロールできない。とにかく楽しもうと思った」

 09年と11年に最多勝、5年連続2桁勝利を挙げた右腕が、ここ2年は右肘痛に苦しんだ。13年6月には右肘内側側副靭帯の再建手術(通称トミージョン手術)を受け、昨季はキャンプ2軍スタート。1軍で3試合に登板したものの0勝1敗、防御率4・20に終わった。

 今季初登板で完全復活を思わせる快投。それでも「きょうは6回で勘弁してください。皆さんが思っているより肘は大丈夫。ジャイアンツを倒さないと上にはいけない。あまり先を見ず、一つ一つ頑張っていきたい」。帰ってきたエースは冷静に話した。

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