女手一つ「人生は楽しいのよ」DeNAドラ1山崎康“孝行”プロ初S

[ 2015年4月1日 05:45 ]

<D・広>プロ初セーブを挙げた山崎康(左)は母・ベリアさんにウイニングボールを手渡す

セ・リーグ DeNA7-6広島

(3月31日 横浜)
 試合後。DeNAドラフト1位右腕・山崎康は、フィリピン人の母・ベリアさん(45)と涙を流して抱擁を交わした。

 「お母さんに(ウイニングボールを)プレゼントします。ここまで一生懸命に育ててくれてありがとうございました」

 1点リードの9回にマウンドに上がり、安打1本は許したが、最後は2死一塁で野間を空振り三振に仕留めた。「緊張してマウンドに上がった。うれしい」とプロ初セーブを振り返った。

 2月の春季キャンプでは先発として期待されていたが、低めへの制球を意識し過ぎてフォームも崩した。「結果を気にするあまり人目を気にしていた」と精神的に追い込まれたが、救援に配置転換されて無心に腕を振り続けたことで直球も切れを取り戻した。この日は18球中、15球が直球。最速は151キロを計測し、球威でねじ伏せた。

 DeNAになって4シーズン目で初めて本拠地開幕戦での勝利。それも昨季は8勝15敗1分けと苦手にしていた広島との今季初戦で苦戦の末につかんだ1勝だ。中畑監督は「奇跡かもしれない。おめでとうございました」とちゃめっ気たっぷりに話した後、真剣な表情に戻り「球持ちが良くて見た目以上に差し込まれている。魂の入った球。当分(抑えは)山崎康でいきたい」と力を込めた。

 周囲への気遣いを忘れず常に明るく振る舞う。女手一つで育ててくれたベリアさんの言葉が支えだった。「人生は楽しいのよ。笑っていなさい」――。山崎康は母と共に心の支えになる存在がいる。親族を通じて、幼少の頃から可愛がってもらった西武・森本だ。その森本に憧れて野球を始め、同じ帝京に進学してプロを目指した。「母も明るいし(森本)稀哲さんも明るい。人間的に尊敬できるし、僕も周りを明るくできる存在になりたい」と言う。

 三上、岡島が故障で離脱し、救援陣の台所事情が苦しい中で誕生した新人守護神。「きょうの経験を生かして小さな大魔神になります」。身長1メートル77と小柄でも、その目は挑戦する喜びに満ちていた。

 ◆山崎 康晃(やまさき・やすあき)1992年(平4)10月2日、東京都生まれの22歳。尾久八幡中ではKボールの西日暮里グライティーズに所属。帝京では甲子園に2年夏、3年春と出場したが、ともに控え投手。亜大では1年春から登板しリーグ戦通算15勝6敗、防御率1・95。昨秋ドラフト1位入団。1メートル77、83キロ。右投げ右打ち。今季年俸1500万円。

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