雄平、開幕4番いける!敵スコアラー警戒「脅威に思っている」

[ 2015年2月8日 05:30 ]

ムキムキの上腕筋を出して居残りで打撃練習をする雄平

 ヤクルト・雄平が「開幕4番」へ前進した。浦添市民球場で行われたシート打撃。昨季の4勝右腕、木谷の直球を右中間へ放り込んだ。

 9スイング中の5球目はスパイクが土に食い込み、上半身が連動。ボールに力が伝わった。約130メートルの豪快弾。「1本打てたのは自信になる。完璧な当たりじゃなかったけど目と空間の感覚が合ってきた」と手応えを口にした。直後のフリー打撃でも19スイングで5本の柵越え。1本はバックスクリーンに打ち込み、「バットが振れている」と日焼けした顔を崩した。

 視察した敵のスコアラー陣もうなった。開幕戦の相手、広島の吉年滝徳球団部情報課主任は「あれだけフルスイングできる選手はなかなかいない。僕らも脅威に思っている」と警戒を強めた。今オフは下半身強化のため、都内のジムで瞬発系トレーニングを積んだ。13年5月に右膝前十字じん帯の再建手術を受けた影響で、昨オフは強化できなかった箇所。「見た目に太くなった」と表現する太腿が、今季のさらなる飛躍を予感させた。

 昨季は打率・316、23本塁打と大ブレーク。一昨年の本塁打王バレンティンの合流が遅れていることもあり、真中監督は「バレンティン・3番、雄平・4番」の構想を明かしている。雄平のバットを開花させた杉村チーフ打撃コーチも「オフに練習しているのが見える。(4番は)いけるんじゃないか」と太鼓判だ。左打者の開幕4番はチームでは86年の杉浦以来29年ぶり。投手で通算18勝を挙げながら打者でも開花した異色派は、転向6年目で大役をつかもうとしている。

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