虎ドラ3江越、初の実戦形式で存在感 日高編成担当「長野みたい」

[ 2015年2月8日 08:20 ]

ケース打撃で岩貞(右)から安打を放つ江越(左は和田監督)

 阪神のドラフト3位・江越大賀外野手(21=駒大)が7日、沖縄・宜野座で行われた今キャンプ初のシート打撃で快音を連発した。結果は2打数2安打2打点で犠打も成功。期待のルーキーが初の実戦形式で存在感を示した。

 痛烈な打球が外野を襲った。今キャンプ初のシート打撃。無死一塁の状況で迎えた第3打席だ。岩貞が投じた初球、内角の速球を江越が強振した。左翼に就いていた名手福留でさえも追いつけない鋭い打球は左中間を破る適時二塁打となった。

 実はエンドランのサインが出ていた。ベンチの要求に応える左への打球。ルーキーらしからぬセンスを見せつけた。

  「結果が出たのは良かった。自信にしてやっていきたい。でも、まだまだ。膝を使って打たないといけない」

 反省を忘れないところに、潜在能力の高さを感じてしまう。

 無死三塁からの第2打席では、カウント1ストライクから、岩貞が投じたスライダーを中前に弾き返した。変化球にもしっかり対応した。

 無死一塁からの第1打席ではしっかりバントも決めた。主軸を打った駒大での犠打記録は「1」。そのため第1クールでは、420球のバント練習を繰り返した。その成果を即座に発揮。対応能力の高さを披露した。

 「評価に値する。三遊間を破った打球が左中間を抜けた。内容がいい。次に(また)サインを出せることが大きい」

 和田監督も目を丸めた。

 第2クール2日目と、“試運転”の中での結果に、昨年引退した日高編成担当は「(構えが巨人の)長野みたい」と例えた。身長は江越が2センチ高い1メートル82、体重は同じ83キロ。ポジションも同じ外野手で右打ちだけに周囲の期待も自然と膨らむ。

 だが、本人はいたって冷静だ。「1軍でやるためにはエンドランとか小技とかもやらないとダメ。投手もまだ調整段階。仕上がった投手とやって、また課題が見つかると思う」と、さらなるレベルアップを誓った。

 入団前から守備力と走力には定評があった。課題は打撃だった。それが、キャンプでは打撃でも存在感を発揮。2打数2安打2打点に1犠打と、長打力に加えて小技も披露する華々しい“デビュー”を飾った。新戦力が開幕1軍への第一関門を突破した。

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2015年2月8日のニュース