岩田、スタミナ見せた185球「なりたい身長のところで止めた」

[ 2015年2月8日 05:30 ]

誰もいなくなった一人ぼっちのブルペンで懸命に投げる岩田

 片山ブルペン捕手の「いま181球」の声を聞くと、阪神・岩田は「じゃあ、ラスト4つお願いします」と終了を区切った。ブルペンにはもう他の投手は誰もいない。途中からは、一人だけのために用意された“特設ステージ”。一番早くに投球練習を開始して、終了は最後だ。1時間10分もの間、投げ続けた。

 「きょうは球数を重視していた日。普通に投げられるし、これだけ投げても大丈夫だというのを見せたかった」

 ラスト1球を投げ終えると、ファンから拍手が自然発生した。捕手の後ろからジッと見つめていた和田監督も迫力満点の大パフォーマンスに、ウンウンとうなずく。中西投手コーチから「最後はへばったんやろ? 足腰にきたんやろ?」と茶化されると、「200までと決めていたので…」とスタミナ切れによる緊急終了ではないと主張。今度は山口投手コーチからの「でも200まで行ってないやないか?」には、「なりたい身長のところで止めておきました」と絶妙のジョークでやり返した。

 江夏臨時投手コーチから「150球を過ぎたあたりから力が抜けて投球フォームが安定してきた」と評価されると、「自分の感覚でも確かにそうです。でも理想は最初から最後までそのフォームで投げられること」…。

 身長1メートル79の左腕が投じた185球は、能見の123球を抜いて今キャンプでの阪神投手陣の最多を更新。しかし、ただ数を増やすためにやみくもに腕を振っているわけではない。第1クール中の4日は「1イニングに必要な分だけ」という理由で、20球だけしか投げなかった日も…。日々、テーマを設定して調整レベルをグングンと上げてきている。

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2015年2月8日のニュース