内海 緩い変化球狙われ8球で3失点 阿部も反省「すぐ察知して…」

[ 2014年10月16日 05:30 ]

<巨・神>初回、肩を落としてベンチに戻る内海

セ・リーグCSファイナルS第1戦 巨人1-4阪神

(10月15日 東京D)
 試合開始から、わずか8球で初戦の流れは決まってしまった。「すぐに察知して、うまく配球できなかった。いきなりドーンとやられた」。巨人の捕手・阿部の言葉が全てを物語っていた。6回2/3を9安打4失点で敗戦投手の内海は「初回が全て。申し訳ない気持ちでいっぱい」と唇をかんだ。

 スコアボードに3点が刻まれた初回。先頭の西岡には初球の内角速球を平然と見逃され、3球目のチェンジアップを左前へ運ばれた。1死二塁となって鳥谷は初球のスライダーを中越え二塁打。続くゴメスは2球目の内角速球を見逃された直後、チェンジアップを迷いなく振り切られ、左越え2ランされた。変化球を狙い打たれた。内角への2球でバッテリーが敏感に感じ取れれば失点は最小限に食い止められたかもしれない。3回まで打たれた6安打のうち5安打が緩い変化球だった。

 原監督も「10球に満たない状況で(3点は)重い点数にはなった。もう少し防ぎようはあった」と苦言を呈した。ファーストステージを突破し勢いを持って臨んできた阪神に、手探りで「受け手」に回った巨人バッテリー。内海は4回以降、内角速球の割合を増やして無失点。余計に悔やまれる結果だった。

 チーム最多の12勝を挙げた菅野が右肘じん帯の部分損傷で今ステージでの登板は望めない。内海、沢村、杉内、小山の先発4枚で回す可能性は高い。初戦を託された内海は中でも大きなウエートを占める。中3日で第5戦に先発となれば、同じ失敗は許されず「そういうことも頭に入れてしっかりと準備したい」とリベンジを胸に秘めた。

 1勝のアドバンテージがあり、1勝1敗のタイとなった。試合前ミーティングで「とにかく3勝しよう。みんなで力を合わせよう」と鼓舞した原監督も「中盤以降から力が抜けた。結果的に相手に軍配が上がったが、また戦いが続きます」と前を向いた。この敗戦で、ナインは目を覚ますことができるか。

 ▼阪神・関川打撃コーチ(初回の内海攻略について)低めの変化球がポイントのピッチャー。内角に(直球を)突っ込んで来るタイミングなどはだいたい分かっている。まあ想定内の配球ではあったということ。

 ≪最多連勝タイ記録止まり≫巨人は初戦に黒星。12年ファイナルS第4戦からのCS連勝は6でストップ(アドバンテージの勝利を除く)。プレーオフ、CSでは79、80年近鉄、07、08年中日と並ぶ最多連勝タイ記録止まりとなった。先発の内海は初回3失点の乱調でCS通算4敗目(1勝)。巨人の投手がCSでいきなり初回に3失点以上は09年(2)S第1戦ゴンザレス5失点、10年ファイナルS第1戦東野4失点に次いで3人目の失態だ。またプレーオフ、CSで通算4敗以上は斉藤和(ソ)、杉内(ソ)5敗、チェン(中)4敗に次いで4人目(所属は敗戦時)。

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