岩隈自己最多15勝 マリナーズPO争い残った

[ 2014年9月28日 05:30 ]

15勝目を挙げた岩隈(AP)

ア・リーグ マリナーズ4―3エンゼルス

(9月26日 シアトル)
 負ければプレーオフ進出の可能性が消滅する土俵際で、マリナーズの岩隈久志投手(33)がメジャー自己最多の15勝目を挙げた。地区優勝を決めているエンゼルス戦に先発。6回1/3を2失点に抑えて降板する右腕を、2万6000人の観衆はスタンディングオベーションで称えた。

 「ホッとした。目標の一つとして、数字を何でもいいから超えたいという気持ちがあった」

 リーグ最多得点を誇る強力打線に対し、5回まで2安打。4点リードの6回にカルフーン、トラウトに2者連続本塁打を浴びたが、その後はプホルス、ケンドリックを連続三振。「(本塁打は)ストライクゾーンを攻めた結果。切り替えがうまくできた」と開き直る余裕があった。右手中指の負傷で開幕から約1カ月出遅れ、昨季より5試合少ない28試合の登板で昨季の勝ち星を上回った。

 8月24日のレッドソックス戦でメジャー自己最短の2回1/35失点KO。メジャートップの1イニング平均13・52球だった制球力が、レ軍戦からの6試合で18・46球と悪化した。原因は腰と股関節に疲労がたまり、上体が突っ込んで投球バランスが崩れたため。キャッチボールでフォームを修正し、この日は「ストライク先行でどんどん攻めた」と1イニング平均12・70球と本来のテンポが戻り、自身の連敗を3で止めた。

 残り2試合で、ワイルドカード進出圏内のアスレチックスとは2ゲーム差。連勝してア軍が連敗すれば、ワイルドカードゲームを懸けた決定戦に持ち込める。「次の登板があると思って準備をしていきたい」。13年ぶりのプレーオフ進出を狙うチームを勢いづけるには価値のある1勝だった。

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2014年9月28日のニュース