本拠CS争いへ広島もったいない1敗 ミスで失点にミコ不安

[ 2014年9月28日 05:30 ]

<広・中>9回、逆転を許したミコライオは体の不調を訴えトレーナーとともにベンチに引き揚げる

セ・リーグ 広島4-6中日

(9月27日 マツダ)
 10月決戦に不安が募る1敗だ。広島は27日、中日戦(マツダ)を4―6で落とし、2試合連続で逆転負けを喫した。1点リードの9回、守護神・ミコライオが制球難から2点を失い、左足付け根の張りを訴えて途中降板すると、延長10回には2イニング目に入った中崎も2失点と炎上した。勝った3位・阪神とは0・5差。本拠地でのクライマックスシリーズ(CS)開催へ、もう負けられない。

 4時間を超える試合を思わぬ形で落とし、野村監督の表情には失望と疲労の色がにじんでいた。「残念ですね。勝っている試合を、2試合連続でひっくり返されるのは痛い…」。今後の試合に暗い影を落とす痛恨の逆転負け。ゲームが暗転したのは3―2の9回だ。

 前田健を継いだミコライオが制球難に陥り、森野、平田に連続四球。続く高橋周にはカウント1―2と追い込みながら、4球目の151キロ直球が真ん中高めに甘く入る。同点二塁打。この後、守護神は左足の付け根に張りを訴え、失意に沈んだままマウンドを降りた。

 無死二、三塁の大ピンチ。急きょ救援した中崎―石原のバッテリーは藤井を敬遠し、下位打線との勝負を選択する。まさかのミスが起きたのは直後だ。三ツ俣の三塁線へのゴロを梵が横跳び好捕し、三塁ベースを踏んで本塁送球。だが、三走・平田の生還を許した。

 「梵のプレーが見えなかった…」

 石原はうなだれる。封殺プレーと勘違いし、走者へのタッチを怠ったため、無駄な勝ち越し点を献上した失態。中崎が後続を抑え、9回裏には代打・鈴木誠の左前打で1点をもぎ取っただけに、何とももったいない。

 「中崎は2イニング目というところもある。台所事情が苦しく、取って代わる投手がいないからね…」

 嘆く指揮官。4―4の延長10回、2イニング目に入った右腕に余力が残っていなかった。長短4安打を許し、痛恨の2失点。試合はこれで決まった。

 気になるのはミコライオだ。制球を乱した原因は張りにあるのか。28日、病院で検査を受ける予定。診断結果によっては、2位死守を誓う残り5試合はもちろん、CSにも影響を及ぼす可能性がある。指揮官は言う。

 「足がつっただけならいいんだけどね…。苦しいけど、ともかく、負けは負けとして立て直さないといけない」

 3位・阪神との差は0・5に縮まった。佳境での思わぬ停滞。10月決戦へ向けて守護神は、チームは、前を向くことができるのか。答えは結果で示すしかない。

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2014年9月28日のニュース