大谷 ルース以来10勝&10号!栗山監督 錦織に感じた天才育成法

[ 2014年9月8日 05:30 ]

<オ・日>4回1死、大谷は中越えに10号ソロを放つ

パ・リーグ 日本ハム4-8オリックス

(9月7日 京セラD)
 新たな伝説を築き上げた。日本ハムの大谷翔平投手(20)が7日、オリックス戦に「5番・DH」でスタメン出場し、4回に中堅へ弾丸ライナーの10号ソロを放った。投手として今季10勝をマークしており、プロ野球史上初の同一シーズンでの2桁本塁打と2桁勝利を達成。メジャーでも1918年にベーブ・ルースが唯一記録している偉業を、「二刀流」2年目でクリアした。

 振り抜いたバットが、背中をぶつかりそうなほどのフルスイングだった。4回、大谷が歴史を塗り替えた。「打球が低かったので、どうかなと思ったがスタンドに入ってよかった」。メジャーの長距離打者のように、体を大きく反らせながら真ん中高めに来た141キロ直球を叩く。弾丸ライナーは、プロ入りしてから初めてバックスクリーンに飛び込んだ。

 投手として8月26日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で10勝目。打者としてもこれが節目の10号となった。2桁勝利&2桁本塁打は日本球界では初。大リーグでも1918年に13勝、11本塁打を記録したベーブ・ルース(当時レッドソックス)しかいない快挙だ。

 ただし、大谷がおどけることはない。「ベーブ・ルースの映画を見たことがあるが、記録のことは気にしていなかった。他の打席でも打てそうな球があったし、(本塁打したことよりも)ミスショットの方が気になる」。いつもと変わらぬ口ぶりだった。その一方で、テニスの全米オープンで錦織圭が日本人初の決勝進出を果たした話題には「テニスはあまり見たことないが、単純に凄いと思う」と目を輝かせた。

 錦織を少年時代に指導した松岡修造氏と親交の深い栗山監督は「修造は“あいつは天才”と言っていたが、才能があると周りは何も言わなくなる。そんな中でマイケル・チャンをコーチにつけてもう一度基本を徹底させた。勉強になるよね」とつぶやいた。「翔平の持っているものを考えたら10勝、10本は普通」とも言った。錦織と同じように世界を驚かせるだけの才能がある。だから、大記録にも褒めなかった。

 大谷もさらなる高みを目指している。「自分のスイングをして、体勢を崩されず、差し込まれなければ、打球は自然に飛んでいく」。指揮官は独特の言い回しで、ステップアップを促した。「少年野球の球場で大人が左前打を打っても外野の頭上を越える。翔平の打撃はそんな感じだよ」――。まだ20歳。大谷伝説は幕を開けたばかりだ。

 ▽1918年のルース デビュー5年目でレッドソックスの中心投手だったルースは、前年までは投手か代打のみで野手出場はなし。この年の5月から、登板の合間に一塁や外野で起用されるようになった。このシーズンは投手としては20試合に登板し、18試合に完投するなど13勝7敗。打っては95試合の出場(登板時含む)で、自身初の2桁となる11本を放ち本塁打王を獲得した。ルースの本格的な「二刀流」は、この年と翌19年(9勝、29本)の2年間だけ。20年にヤンキースに移籍して以降はほぼ野手に専念し、当時大リーグ歴代最多(現在3位)の通算714本塁打など数々の大記録を残した。

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