マー君 9・14オリオールズ戦復帰へ 佳境PO争い3度登板視野

[ 2014年8月26日 05:31 ]

軽いキャッチボールで身体を動かす田中

 右肘のじん帯部分断裂で故障者リスト(DL)入りしているヤンキースの田中将大投手(25)が、9月13日(日本時間14日)のオリオールズ戦でメジャーに復帰する見通しであることが分かった。24日(同25日)、ジョー・ジラルディ監督(49)が、田中が28日(同29日)に遠征先のデトロイトでシート打撃に登板すると発表。チームは逆転でのプレーオフ進出を目指す中、順調な回復ぶりを受けて、エースの復帰プランが固まってきた。

 試合前の会見。ジラルディ監督は23日にフリー打撃に故障後初登板した田中の一夜明けた状態について聞かれると、少し冗談めかして言った。

 「監督室で緊急ミーティングが開かれていないということは非常に喜ばしい状態。経過はいい。次のステップに進む」。28日には日本のシート打撃にあたる実戦形式の打撃練習「シミュレーテッド・ゲーム」の登板を明言。球数も23日の35球から増やす予定だ。

 指揮官は「復帰の詳しい日は決めていない。投球を随時見ていく」と話したが、9月13日の敵地オリオールズ戦での復帰が濃厚だ。28日のシート打撃登板からマイナーで2度の調整登板を経て復帰するプラン。チームは9日レイズ戦から21連戦が始まり、13日はオ軍戦のダブルヘッダーを終えて先発の駒が足りなくなる日でもある。

 この日、軽めのキャッチボールを行った田中は「試合に入っていくまでにやることは、まだいっぱいある」と話す。走者やアウトカウントに応じた投球や守備、そして何より投球の「強度」の追求。フリー打撃ではブルペンよりも力が入り「思うように投げられていないのが大半」と課題を残した。同時に、肘への負担を減らす新フォームの質を高めていく。

 田中の復帰を機に、ラリー・ロスチャイルド投手コーチが「来月に導入を検討している」と語る先発6人制もテストする。ヤ軍は来季の本格導入も視野に入れており、実現すれば中5日以上の登板間隔が与えられ、田中の肘への負担も大幅に軽減されることになる。

 13日に復帰すれば、同日を含めてレギュラーシーズンでは3試合の登板が可能となる。現在、ア・リーグ東地区首位のオリオールズとは6ゲーム差。田中の復帰戦を含めて9月に直接対決が8試合残っているが、逆転優勝は厳しい状況だ。

 ただ、ワイルドカード争いでは、出場圏内の2位マリナーズとは3・5ゲーム差。こちらは逆転が十分狙える位置にいる。タイガース、インディアンス、ブルージェイズも含めた5チームが5・5ゲーム差内にひしめき合う混戦。田中が、逆転でのプレーオフ進出を狙うヤ軍の切り札となりそうだ。

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2014年8月26日のニュース