和田 6回まで無安打快投ショー 古巣相手に“変身”4連勝

[ 2014年8月26日 05:30 ]

<カブス・オリオールズ>4連勝を飾った和田(AP)

インターリーグ カブス2―1オリオールズ

(8月24日 シカゴ)
 総立ちとなった観客から万雷の拍手がカブス・和田毅投手(33)に注がれた。24日(日本時間25日)の古巣オリオールズ戦に先発し、6回1/3を1安打1失点で自身4連勝。6回まで無安打の快投を演じた左腕は、帽子を取り歓声に応えた。

 「オリオールズは、和田がこういう投球ができるから獲ったんだよ、というものを見せようと思っていた。それができたんじゃないかなと思う」

 12年に2年総額815万ドル(約8億4800万円)でオ軍と契約したが、左肘を手術し、2年間でメジャー登板が一度もなく退団した。感謝と申し訳なさを胸に、右打者7人を並べた古巣に強気の速球で押した。

 圧巻は4回。2番ピアース、3番ジョーンズを高め速球で空振り三振。両リーグ最多34本塁打の4番クルーズも5球連続速球で押し、最後はチェンジアップで空振り三振に斬った。試合前のオ軍のスカウティングリポートには「和田は右打者には速球53%、チェンジアップ23%、スライダー20%、カーブ4%」と過去5試合の傾向が数字で並んでいた。それがこの日は92球中、8割を超す74球が速球系だった。

 速球で押せた理由は、日本で全く投げなかったツーシームの存在。オ軍のリポートには「少ししか動かない」とあったが、体の使い方を洗い直し、肘の位置を高くすることで、前回19日の登板からしっかり動く武器になった。

 前回は降雨コールドゲームがサスペンデッドゲームに変更となり、白星が確定したのは21日。中2日での勝利に「真っすぐがいっているなと感じた。無安打は知っていたがあまり考えずに。打たれた時もやっぱりな、という思いでした」。7回先頭にソロを浴び降板したが、本拠のファンに、そして古巣に示した雄姿。確かな手応えが左腕に残っていた。

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