巨人 屈辱の19年ぶり5併殺 8番・井端機能せず

[ 2014年5月5日 05:30 ]

<中・巨>5併殺にベンチで険しい表情の原監督

セ・リーグ 巨人1-3中日

(5月4日 ナゴヤD)
 チャンス拡大を望んだ場面でことごとく併殺を喫した。試合後、巨人・原監督は報道陣に「いくつ?」と聞いた。1試合5併殺打は、95年7月4日の中日戦(ナゴヤ球場)以来、19年ぶりのこと。くしくもその試合に代打で併殺打を記録している指揮官も苦笑いを浮かべるしかなかった。

 「なかなかこれで点を取るのは難しい作業になる。相手にもしっかりとした守備をされたということ」

 策を打つことも難しかった。初回を除く4併殺は、一塁走者がアンダーソン、阿部、内海、ロペス。4人の今季盗塁数は0だ。中日先発のカブレラには今季2試合で計6盗塁していたが、動くこともできない。川相ヘッドコーチも「足を絡める形に持って行けなかった。併殺は(防ぎようのない)永遠の課題」と淡々と話した。

 無死一塁のケースは5回と7回にあったが、打者は片岡と井端。2点を追う展開で、技術のある2人に犠打の選択肢はなかった。だが、チーム39併殺打は両リーグワースト。強打ゆえの欠点ともなりかねない。

 この日は打率・337の橋本を8番から2番に昇格させ、井端を8番に置いた。その井端が2併殺打。本人は「何番だろうと打撃の意識は変わらない。自分の打撃をするしかない」と話したが、求められる仕事は微妙に異なる。2番なら進塁打でもクリーンアップに託せるが8番は次が投手だけに出塁が強く求められる。強振しての2併殺は、打順の違いも影響したかもしれない。流れは巨人に向かなかった。

 結果、またも内海に今季初勝利をつけられなかった。左腕の登板試合は今季6試合で計5得点。阿部は「勝たせてやりたかった」と言った。

 ▽前回の巨人5併殺打(95年7月4日中日戦) 長嶋監督率いる巨人は再三走者を出しながらも拙攻の連続。初回に松井が三ゴロ併殺、3回に元木が遊ゴロ併殺、5回に広沢が二ゴロ併殺、8回に代打・原が遊ゴロ併殺、9回に再び広沢が投ゴロ併殺に倒れた。それでも打線は松井の2発をはじめ落合、マックで計4本塁打。投げては斎藤雅が完投し、6―3で快勝した。

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