藤浪 最低でも10勝でVつかむ「去年以上にやりたい」

[ 2014年3月27日 10:00 ]

2年目のシーズンへの意気込みを語った藤浪

 28日の開幕を前に、阪神・藤浪晋太郎投手(19)がスポニチ本紙の単独インタビューに応じ、2年目の心境を語った。今季は開幕2カード目初戦の4月1日・中日戦(京セラドーム)が初マウンドとなる予定。プロ1年目で10勝を挙げた実績を買われ、“第2エース”を任される意気込みを「責任感」というフレーズにこめ、あらためて優勝を目標に掲げた。

 ――いよいよ開幕。2年目のシーズンを迎える今の心境は?

 「今シーズンを“しっかり頑張ろう”という思いだけですね。今年は2年目。昨年までは高卒1年目ということで、そういう(甘い)目で見てもらった部分があった。でも今年は、そういうものは一切無いと思っています。しっかりやらないといけない、という責任感がありますね」

 ――オープン戦ではなかなか結果が伴わず、多少の不安もあるのでは。

 「気分は良くはないですけどね。やっぱり結果が残る方がいいので。正直、結果が欲しかったのは間違いありません。ただ、だからといって不安だったかと言うと、そうでもありません。自分のピッチングさえできれば(相手を抑えられる)、と思っているので。だから不安というニュアンスとは、少し違いますね。気分が良くない、というくらいです」

 ――18日の練習試合・ヤクルト戦(神宮)では5失点したが、収穫を口にした。その収穫とは。

 「ボールのタッチの感覚。もう、そこに尽きますね。打たれた、打たれないは気にしていません。ボールが良くても、打たれる時はありますから。まあ、あの日に関しては、その前の登板(8日・日本ハム戦)であまりに自分のボールが投げられなかったので。そういうところで、まず自分のボールをしっかり投げる、ということを考えて試合に入って、それが割とできたので。全部が全部というわけではないですけど。ただ、だから結果を気にしないとまでは言いませんけどね。この時期になれば、結果も重要だと思うので」

 ――いろいろ試しながら戦い続けたオープン戦。どういうことを試し、何をつかんだのか。

 「それ(試したこと)は配球のことになるので何とも言いがたいですね…。ただ変化球についても、いろいろ試すことができたと思っています。真っすぐの力加減というか、リリースの感覚という部分でも、つかんだところがあります。(オープン戦で)失点した分、課題が出た部分については、しっかりと修正できたと思っています。出てきた課題をつぶせたことが、収穫だと思います」

 ――その中で、昨年からの成長・変化を実感できた部分もあったのでは。

 「そうですね。変化球の曲がり方も去年とは変わっていると思います。(オープン戦では)自分が投げている感覚と、捕手、打者が見ているボールの感覚との、ズレの調整も心がけました」

 ――変化球の曲がり方が変わったのは昨秋から取り組んできたインステップ矯正などのフォーム修正も影響しているのか。

 「フォームが変わったといっても腕の位置自体は変わっていないので。そんなに大きく曲がり方は変わっていないとは思いますが…。(変わった理由は)指先の(球の)切り方とかですかね。オフにほとんどボールを投げていなかったので、そこで一回、(指先の)感覚がリセットされている部分はあると思います。だから去年と微妙に(曲がり方が)変わっているのかもしれません。今年は特にカーブがしっかり投げられるようにはなっています。スライダーも悪くない。去年は直球とカットボール主体でしたが、その他の球種も良い感じでリリース出できているな、と思っています」

 ―フォームと言えば、昨季途中からは、常にセットポジションでの投球となっている。今季も、それを継続するのか。

 「シーズン中には、ワインドアップで投げる可能性も当然あります。その時の自分の状態によって、いろいろ変えるべきだと考えているので。状態がいいから、バランスがいいから、セットポジション(を選んでいる)というわけでもありませんから。ワインドアップの方がセットより、バランスがいい場合もありますし。さらに言えば、ワインドアップより、ノーワインドアップの方が良い場合もありますから。自分の感覚のいい方を信じて、やりたいと思っています」

 ―藤浪投手にとって、シーズンを迎えるにあたっての最終チェックポイントとは。

 「感覚的なものでしかないですが…。無駄な力を入れずに、リリースポイントにしっかりと力を伝えることが出来ているか、という、その感覚です。それさえ出来れば、そう簡単には打たれないと思っているので。それを改めて認識させてくれたのが、18日のヤクルト戦でした。しっかり投げることができたボールは打たれていませんから。打たれたのは甘く入ったり、シュート回転したボールだったので」

 ―改めて今季の具体的な目標を。チーム、個人ともに。

 「やっぱりチーム目標は優勝しかありません。チームが優勝することが一番ですし、それ以上のものは無いと考えています。個人的には、最低でも去年(10勝)以上の成績を残したい。絶対、去年以下になってはいけないと思っています。何としてでも、今年は去年以上にやりたい。その気持ちが強いですね」

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2014年3月27日のニュース