楽天・星野監督 来季続投、4日正式表明 連覇誓った「来シーズンも」

[ 2013年10月4日 06:00 ]

<楽・ロ>セレモニーで場内を1周する星野監督(手前)ら楽天ナイン

 楽天の星野仙一監督(66)が来季も指揮を執ることが3日、分かった。三木谷浩史オーナー(48)から受けていた続投要請に対し、同日までに受諾した。4日に自ら正式表明する。同監督は11年に楽天の監督に就任。昨季までの2年間はBクラスに終わったが、今季は球団創設9年目で初のリーグ優勝に導いた。今季の日本一、そして来季は連覇を目標に、4年目の指揮を執る。

 2週間ぶりの凱旋となったKスタ宮城。2万2254人の観衆を前にした優勝セレモニー。星野監督は決意を込めて言った。

 「来シーズンも、このようなセレモニーが起きる。そう信じて、このクライマックス、日本シリーズを戦って参ろうと思います」

 「来シーズン」とあえて口にした。試合後、セレモニーでの発言の真意を問われた指揮官は「文字通りやないか」と話した。関係者の話を総合すると、数日前に星野監督は三木谷オーナー、そして球団側に続投の意思を伝えたという。4日に指揮官自ら表明するとみられる。同時に1軍コーチ陣も全員残留となることも決まった。

 就任3年目となった今季。昨オフには自ら球団に直談判し、メジャー通算434本塁打のジョーンズら大物外国人の獲得にも成功。「必ず優勝争いする。CS(クライマックスシリーズ)に出られなければ腹を切る覚悟。3年やってCSにも行けんようじゃ、勝負師として失格」と進退を懸けて臨んだ。そして7月4日に首位に立つと、その後は独走で球団創設9年目の初優勝を飾った。

 三木谷オーナーは星野監督の采配について「百点満点。若手を辛抱強く使って育て、かつ勝敗にもこだわる。両方できることが一番大きい」と高く評価し、8月22日にKスタ宮城で来季の続投を要請した。一方、星野監督は優勝争いの最中ということもあって態度を保留。「まだまだ土壌改良は必要だが、あと、2、3年すれば投手王国が生まれる。俺の後の監督が喜ぶだろうな。でもそれでいいんや」とも話してきた。

 今季が監督通算16年目。阪神時代の03年はチームを18年ぶりのリーグ優勝に導いたが、高血圧や座骨神経痛など体調不良も続き、シーズン中にはおう吐。試合中にベンチを1時間近く離れることもあった。このため、健康面を理由に、日本シリーズ後に勇退を決断した経緯があった。

 今オフにも絶対エースの田中がポスティング・システム(入札制度)によるメジャー移籍の可能性があり、ジョーンズ、マギーの残留交渉も不透明。不確定要素も多いが、銀次、枡田、島内ら「星野チルドレン」ともいえる若手野手が成長した。来季以降は、楽天を常勝軍団に育て上げるべく、その手腕を振るうことになる。

 ◆星野 仙一(ほしの・せんいち)1947年(昭22)1月22日、岡山県生まれの66歳。倉敷商から明大に進み、68年ドラフト1位で中日に入団。82年に引退するまでの現役14年間の通算成績は500試合で146勝121敗34セーブ、防御率3・60。74年に沢村賞、75年に最高勝率のタイトルを獲得した。87~01年に中日、02~03年に阪神監督。08年北京五輪では日本代表監督を務めた。11年から楽天監督。監督通算1132勝は歴代10位。

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