バレ 池山コーチの耳打ち「ステイ・バック」効いて連発

[ 2013年4月17日 06:00 ]

<ヤ・中>8回2死三塁 ヤクルトのバレンティンは連発の2ランを放ち雄叫びを上げる

セ・リーグ ヤクルト5-2中日

(4月16日 神宮)
 合言葉は「ステイ・バック」だった。7回無死一塁。打席のヤクルト・バレンティンは池山打撃コーチの耳打ちを胸に秘め、中日・吉見を粉砕した。

 「それまでタイミングが早かったのが合ったんだ。久しぶりの感触、チョーキモチイイネ」

 外角高めの134キロのボール球だ。しっかりタメて引き付け、右方向へ完璧なスイングで打ち返した。待望の今季1号は逆転の2ラン。8回にも2打席連発となるダメ押し2ランを同じ右中間へ打ち込んだ。2発4打点。合言葉がすぐさま効いた結果だった。

 「ステイ・バック」は直訳すれば「後ろでとどまれ」。グリップがトップの位置に入る前に打ちにいってしまうのを修正するための言葉だ。オランダ代表で出場したWBCで左内転筋を痛め、12日の巨人戦(東京ドーム)で戦列復帰。実戦不足から、一呼吸早くバットが出ていた。「ほんの少しなんだけどね。練習からずっと言ってて、あそこはたまらず声をかけたよ」。池山コーチは笑ってそう振り返る。

 吉見を攻略し、連敗を4で止め、最下位からも脱出。打順組み替えで5番・バレンティンが当たった小川監督も「ホームランの力は大きい」。2年連続本塁打王がようやく目を覚ました。

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