宮国 阿部に「ど真ん中に構えて」で20歳最後の快投

[ 2013年4月17日 06:00 ]

<巨・神>「沖縄の踊りを踊ります」と阿部に宣言され、お立ち台でカチャーシーを踊る巨人・宮国

セ・リーグ 巨人4―2阪神

(4月16日 東京D)
 3回を終えた巨人・宮国は、阿部に意外な一言を伝えた。「全部、ど真ん中に構えてください」。これで息を吹き返した。「3回まではきれいに抑えようと思い過ぎてボールを置きにいき遠慮して投げていた」。コースを狙い過ぎた結果、3回までに4四死球で2点を失った。だが、阿部へのリクエストを機に右腕を振り切ることに集中した。

 跳びはねるようにマウンドを降りたのは8回だった。7球中6球が直球勝負で2番からの攻撃を3者凡退。右腕のしなりを利かせた98キロのカーブで、マートンを左飛に仕留めると、宮国ははにかんだような笑みを浮かべて一塁ベンチへ向かった。4回以降の完全投球に阿部も「死んだふりをしているんじゃないかな、というのもある。急にいい球がきたり、そういう技をつかんだと思う」と評するほどの変身ぶりだった。

 20歳の開幕投手が3戦目で今季初勝利を挙げ、原監督は「勝ち越してから彼のらしさというか躍動感が出た」。17日の21歳の誕生日を前に、宮国は「完全につかんだわけではないけど、ほかと違った1勝になった」と振り返った。

続きを表示

この記事のフォト

2013年4月17日のニュース