光星学院3季連続準V 被災地の住民から惜しみない拍手

[ 2012年8月24日 06:00 ]

 昨夏から3季連続で甲子園決勝進出を果たした青森県八戸市の光星学院。東北に初の大優勝旗をとの願いはまたも届かなかったが、学校関係者や東日本大震災で大きな被害を受けた被災地の住民からは「よく頑張った」と惜しみない拍手が送られた。

 春夏同一カードでの対決となった決勝戦。連覇を狙った大阪桐蔭に惜しくも敗れ、仙台市太白区の仮設住宅で孫の拓音くん(4)と試合を見ていた伊東敬子さん(62)は「(優勝旗は)やっぱり白河の関は越えられなかったのかな。残念だった」と悔しそうな表情で話した。

 岩手県宮古市田老地区の仮設住宅にある交流施設では住民10人が応援。無職の久坂賢二さん(70)は「今度こそ東北に優勝旗をと思ったけれど、よく頑張った」と話し、強豪相手に善戦したナインの健闘を称えた。

 地元八戸市の観光施設では市民ら約170人が試合を見守った。自営業の工藤登茂子さん(68)は「春の決勝で負けたときよりも競っていたと思う。胸を張って帰ってきて」と笑顔。主婦(65)も「オリンピックに続き、感動をもらった」と話した。

 光星学院では夏休み中にもかかわらず、学校関係者や地元の住民ら約400人が体育館に詰め掛け、ステージに設置した大型スクリーンにテレビ中継を映し出し“パブリックビューイング”。黄色いメガホンと、「必勝」と書かれたうちわを手に声援を送り、3年生の大嶋美由紀さん(17)は「負けてとても悔しい。(選手たちには)よく頑張った、お疲れさまと言ってあげたい」と話した。同校ではナインらが甲子園から戻る25日に、出迎えのセレモニーを予定している。

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2012年8月24日のニュース