致命的1点与えた ロッテ鈴木の一瞬の迷い

[ 2012年8月24日 06:00 ]

<楽・ロ>4回1死一、三塁牧田の遊ゴロの送球を受けた鈴木(右)が後逸、一走草野は三塁へ向かう

パ・リーグ ロッテ3-4楽天

(8月23日 Kスタ宮城)
 勝負を分けるのは一瞬の判断力だ。0―1の4回1死一、三塁。ロッテの遊撃手・根元と二塁手・鈴木は緩い打球ならば本塁を、強い打球なら併殺を狙うことを確認していた。守備位置は併殺を狙う中間守備よりも、やや前だった。

 ところが牧田の遊ゴロは中途半端なバウンドとなり、根元は後ろに下がりながら捕球した。後ろに下がった時点で本塁は間に合わず、遊―二―一の併殺に切り替えるしかなかったが、これに鈴木が対応できなかった。「“もしかすると本塁に投げるのでは”と思った。完全に自分の準備不足です」。牧田は50メートル6秒0の俊足でもある。1点を防ぐには併殺崩れも許されない。少しでも早く一塁に送球したい。一呼吸遅れてベースカバーに入った鈴木は、焦りから根元の二塁送球を捕球する前に目を切り、一塁方向に顔を向けた。ボールはグラブに収まらず外野へ抜けていった。

 終わってみれば1点差の惜敗だった。「あのようなミスで2点目を与えるときつくなる」と西村監督。鈴木の一瞬のちゅうちょで、9カードぶりの勝ち越しを逃した。

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2012年8月24日のニュース