巨人マジック30点灯 杉内離脱もチームで「カバー」

[ 2012年8月24日 06:00 ]

<ヤ・巨>ヤクルトに勝利し、選手をねぎらう原監督(中央)

セ・リーグ 巨人4-2ヤクルト

(8月23日 神宮)
 巨人に優勝へのマジックナンバー30が初点灯した。23日のヤクルト戦で、0―2の4回に5安打を集中。押し出しの2四球を絡めて4点を奪い逆転勝ちした。これまでマジック点灯を前に4度足踏みしていたが、2位・中日が敗れたためついにゴールが見えてきた。今季はスタートダッシュに失敗しながら原辰徳監督(54)の巧みな采配もあり、中日とのゲーム差を6にまで広げた。現日程での最短優勝は9月9日となった。

 倉敷では、まだ中日の試合が終わっていない状況だった。クラブハウスの入り口。原監督はおどけて見せた。「マジックが出そう?そのことに関してはノーコメントでお願いします」。右手の人さし指を唇に当てたまま一礼して消えたクラブハウスで、マジック30の点灯の瞬間を迎えた。

 4回に5安打と二つの押し出し四球を絡めての逆転勝ち。左肩の違和感を訴えた杉内が登板を回避した試合で勝ったことに意味がある。今季初先発の小野は3回にミレッジに先制2ランを被弾。すると4回。同点に追いつき、なおも1死一、二塁の好機にその小野を早々に見切って代打・矢野を起用。矢野が左前打でつないだ満塁から長野、坂本が押し出し四球を選んだ。「ビハインドの展開から非常に価値ある逆転勝利。投手も苦しい状況から勝った状態で山口、西村につなげた価値あるゲーム」。勝負の流れを見切った自在な采配で流れをたぐり寄せた。

 今季のキーワードは「カバー」だ。6月11日のロッテ戦(東京ドーム)。先発の杉内が3回4失点でKOも、打線が11安打8得点し逆転勝利した。「みんなで俊哉(杉内)をカバーした今季のベストゲーム」。1人の分をチームでカバーする。その意味ではこの夜もベストゲームに近い内容だった。

 開幕はこだわりの4番阿部でスタートしたが、4月は9勝13敗2分け。5月8日には打率・317、4本塁打の阿部を5番に、打率・254、2本塁打の村田を4番に組み替えた。数字だけ見れば真逆の起用法。「阿部が後ろにいることで、村田をカバーできた」。その後、打線がつながり5月は16勝4敗3分け。若手はベテランが、緊急事態はチーム全体がカバーし、マジック点灯までこぎ着けた。

 原政権下では1年目の02年8月13日に次いで2番目に早いマジック点灯。それでも「まだこれからゲームがありますから」と指揮官に油断はまったくなかった。

 ▼巨人・小野(緊急先発で3回2安打2失点) 最初から長いイニングは考えず、1イニングずつ抑えようと投げた。(3回先頭の)死球がもったいなかった。チームが負けなくて良かった。

続きを表示

「名将かく語りき〜歴史を彩った勝負師たち〜」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2012年8月24日のニュース