ラミレス、王さん超え!8年連続100打点

[ 2010年8月27日 06:00 ]

<巨・中>1回無死一、三塁、ラミレスは左越えに3ランを放ち、8年連続100打点を達成

 【巨人10―4中日】快音とともに、思わず両手でガッツポーズした。打球は左翼照明下の壁を直撃。陽気で前向きな巨人・ラミレスらしく、大記録を派手な形で決めた。7年連続で並んでいた王貞治氏(現ソフトバンク球団会長)を抜き去り、プロ野球新記録の8年連続100打点を達成。来日10年目、巨人3年目の史上最強助っ人が、日本野球史に名を刻んだ。

 お立ち台では「偉大な記録を塗り替えて本当に光栄」と笑顔。最後はマイクを握って日本語で「ミナサン、オウエン、アリガトウゴザイマシタ」と声を張り上げた。
 相手の先発は前回19日の対戦(ナゴヤドーム)で零敗を喫するなど、今季5試合で4敗を喫していた天敵・吉見。初回に坂本の先頭弾で先制後、なお、無死一、三塁で高めのフォークを強振した。両リーグ40号一番乗りとなる3ランは、天敵右腕の戦意を喪失させた。7回にも左翼席に弾丸ライナーの41号2ラン。3安打5打点で、チームの首位奪還に貢献した。
 都内の自宅に大切に保管しているものがある。巨人に移籍した08年に関係者を通じて手に入れた王氏と原監督の2人のサインが入ったバットだ。「王さんは(母国の)ベネズエラでも、米国でも名前が挙がる偉大なプレーヤー。この記録を巨人で達成できたことに意味がある」と胸を張った。
 夏休み期間の8月で最後の本拠地試合で6発10得点。1日で首位に再浮上した原監督はラミレスについて「調子が良くても悪くても前向きに臨む姿勢は尊敬する」と賛辞を惜しまなかった。
 自身最多の45本塁打も視界に入ってきたが「チームの勝利に貢献したい」とラミレス。献身的な大砲が、4番にどっかりと座る。だから巨人は強い。

 ≪ノムさん抜き歴代2位≫ラミレスが40号3ラン、41号2ランと2本塁打で5打点。これで今季104打点とし、ヤクルト時代の03年から8年連続8度目のシーズン100打点以上。63~69年王(巨)の7年連続100打点を上回るプロ野球新記録を達成した。シーズン100打点を8度も、王の14度に次ぎ、野村(西)の7度を抜く歴代単独2位になった。また、自身シーズン40本塁打以上はヤクルト時代の03年40本、巨人移籍1年目の08年45本に次いで3度目。巨人の打者でシーズン40号を2度以上は過去に王13度、松井3度しかおらずラミレスは球団史上3人目。外国人で通算3度以上の40発はローズ(オ)の5度に次ぎブーマー(オ)、カブレラ(オ)、ウッズ(中)の各3度と並ぶ2位タイの回数になった。

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2010年8月27日のニュース