「平成最弱」横浜 ノーシードから甲子園に王手!

[ 2010年7月29日 06:00 ]

<横浜・横浜隼人>逆転勝ちで決勝進出を決めた横浜ナインは校歌を歌い終え、笑顔でスタンドへダッシュ

 【神奈川・横浜9―5横浜隼人】横浜は初回の5失点をいとも簡単にひっくり返した。3、4回に2点ずつ返し1点差に迫った5回。1死一、二塁から荒木の中前打で同点とすると、さらに1死満塁とし、乙坂の二塁内野安打で逆転。結局、横浜が16安打で9点を奪い逆転勝ちした。

 「5番を打ってるのに全然結果が出てなくて…。それなのに使ってくれた監督の期待に応えたかったんです」。準々決勝まで18打数3安打、打率・167と不振にあえいでいた荒木は、同点打を含む4安打にホッとした様子だった。
 28日の午前7時からの朝練習。低めのスライダー、シンカーを操る横浜隼人の今岡対策として、65歳の渡辺監督が自ら球を投げた。至近距離から「この球は打て」「この球は打つな」。指揮官の熱血指導で、低めの変化球を捨てることを徹底的に意識づけられた。5回に同点に追いつく中前打は高めに浮いたスライダーを打ったもの。「練習の成果がありました」と荒木は感謝した。
 県の秋季大会は2回戦、春季大会も3回戦止まり。5年ぶりのノーシードで臨んだ「平成最弱」チームが7つの白星を積み重ね、ついに決勝まで駒を進めた。「このチームが格好いい野球をしようとしたら破滅でしょうな」と渡辺監督はひょうひょうと話す。昨夏の準々決勝で不覚を取った横浜隼人にリベンジを果たした今、残す目標は1つしかない。2年ぶり14度目の夏を、ライバル東海大相模を下して決める。

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2010年7月29日のニュース