由規 日本人最速タイ158キロ&プロ初完投

[ 2010年7月29日 22:01 ]

広島戦でプロ初完投勝利をマークしたヤクルト・由規

 【ヤクルト9―3広島】プロ初完投の試合に、最年少で日本投手の最速記録に並ぶ球速を出して花を添えた。ヤクルトの由規が2度、158キロを計測。ロッテ時代の伊良部や山口(元オリックス)、五十嵐(当時ヤクルト)…。弱冠20歳にして、球史を彩る剛腕に肩を並べた。

 1回と3回、打者はともに広瀬。どちらも無走者の場面で2ストライクまで追い込み、力でねじ伏せにいってマークした。若さを加味すると、外国人以外では前人未到の160キロも夢ではない。
 158キロの2球はともに、明らかなボール球。1回に154キロを嶋にバックスクリーンまで運ばれ、3回の広瀬には156キロを中前打された。球速は出ても、制球や打ちにくさが伴わないもろさも同居している。
 とはいえ、要所で頼れるのもこの球。同点の6回2死一、三塁では代打の前田智を直球で投ゴロに打ち取った。交流戦中にパのチームの本格派に刺激を受け、もう一度磨いた。「力を抜いてリリースのときだけ百パーセントに投げられるようにした。マウンドに立つ姿勢が悪いと力を伝えられないので」と姿勢も修正した。リーグ戦再開後は4勝1敗。あらためて、自身の最大の武器が何であるかも証明した。

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2010年7月29日のニュース