ソフト9連勝!馬原、日本人最速の通算150S

[ 2010年7月29日 06:00 ]

<ソ・楽>お立ち台で笑顔のソフトバンク・田上(左)と馬原

 【ソフトバンク4―2楽天】高々と舞い上がった打球が、左翼手・長谷川のグラブへ収まったのを確認したソフトバンク・馬原はぺろっと舌を出し、笑った。

 9回2死三塁。ルイーズへ投じた初球のフォークは甘かった。「真ん中だったので天井を突き抜けるかと思いました」。肝を冷やした次の瞬間、歓喜が待っていた。史上9人目の通算150セーブ。267試合目での達成は日本人選手最速だ。そして馬原は右肩の炎症から復活登板した08年7月26日のロッテ戦以来、732日ぶりにヤフードームのお立ち台に上がった。
 「150は通過点としか思っていません。今後も積み重ねていきたい。ただ、日本人最速はうれしい。よくランナーは出すけど、点だけは与えないようにしてきた」。記録を喜ばない男が、珍しく声を弾ませた。
 03年ドラフトで逆指名で入団し、ルーキーイヤーだった04年は開幕から先発ローテーション入り。3月30日の西武戦(福岡ドーム)ではプロ初登板初先発初勝利もマークするなど、順風満帆だった。だが2年目に不振で2軍落ち。悩み抜いた末、ある結論に達した。「アマチュアでは半分の力で抑えられたけど、プロでは打たれる。最初から全力で行く」。そう決意したのと当時の杉本2軍投手コーチ(KIA投手コーチ)からの中継ぎ転向の打診は同時期。運命に導かれた。
 プロ初セーブは2年目の05年6月4日の巨人戦(東京ドーム)。「抑えをやれとは言われていません。ただ、気が付けばそこで投げていた」。王会長が「3年が限界」と言ったポジションで6年目を迎えた。「先発はもう無理。体が変わっているので…。勝った瞬間にマウンドにいるのがだいご味。肩が飛ぶまで投げたい」。生涯守護神――。それが馬原の生きざまだ。

 ≪小林雅(ロ)の312試合を抜き日本人最速≫馬原(ソ)が今季21セーブ目を挙げ、通算150セーブを達成。プロ野球9人目。初セーブは05年6月4日巨人戦。登板267試合での到達は、クルーン(巨)の250試合に次ぎ2番目のスピード。日本人では小林雅(ロ)の312試合を抜き最速となった。7年目での到達もクルーンの5年目に次ぎ小林雅、永川(広)と並ぶ2位タイ。

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2010年7月29日のニュース