和田　３季ぶり２ケタ勝利

　【ソフトバンク２―１楽天】３季ぶりとなる節目の１０勝目にもソフトバンクの和田はさらりと言った。「先発を任せられている以上、最低限の仕事。ようやく出発点に立った」。けがや不振もあり、この２年間は８勝に４勝。さらなる巻き返しへ意欲を新たにした。

　勝てる投手には理由がある。１点を奪われた三回。なおも無死二塁で聖沢のバントが小フライになると、出足よく自ら捕球し、併殺としてピンチの芽を摘んだ。投球では直球が高めに浮き、ボールが先行する場面も目立ったが、チェンジアップを低めに集めてうまく投球を組み立てた。６回５安打１失点。「納得のいく投球はできなかったんですが、先発としての役目は果たせたかなと思ってます」とうなずいた。
　６月での２けた勝利到達は自らの最速となるハイペース。まだシーズンは折り返し地点をすぎたあたりだけに、自己最多の１４勝を大幅に上回る期待が膨らむ。常に冷静な左腕は「１試合ずつきっちり投げれば、自分にもチームのためにもなる。最終的に結果で表れればね」と自信をのぞかせた。