えっ本盗?佐伯してやったりの横浜4連勝!

[ 2009年7月16日 06:00 ]

<広・横>4回、横浜2死二、三塁、打者・寺原の時、佐伯の本盗が成功

 【横浜6―1広島】横浜2年ぶりの4連勝を演出したのは本盗だった。

 「スキあらばどんな状況でも次の塁を狙うようには言っている。まだ借金はあるが、今の野球を続けることが大事」。田代監督代行がそう振り返ったのは、2点リードの4回2死二、三塁。三走・佐伯が打者・寺原の場面で本盗を敢行。広島の捕手・会沢がショートバウンドの球をグラブからこぼしている間に、佐伯が本塁に滑り込んだ。一瞬にして、ベンチはお祭り騒ぎ。田代監督代行は「(作戦は)詳しく言えない」とけむに巻いたが、会沢はプロ初マスク。仕掛けるタイミングを狙っていた。カウント2―1で水谷三塁コーチからGOサイン。佐伯は「(本盗は)生涯初めて。田代さんやコーチとのアイコンタクト。気持ちの準備はしていた」と3年ぶりの盗塁成功に胸を張った。一方、会沢は「ノーマークでした。2軍でもやられたことがない」としょんぼりだ。
 初回には2死三塁から村田が18号左越え2ラン。岡本総合コーチはその直前に内川の浅い右飛で二走の吉村が三進したプレーを振り返り「二塁のままだったら村田は間違いなく歩かされていた。吉村のプレーは本盗に負けないぐらい大きい」と強調した。
 最下位脱出、5割復帰への道のりは遠いが、リーグ戦再開後は9勝7敗。指揮官は「ご飯も昔は大盛りで食べていたのに今は普通盛りで食べるのがやっと。この仕事は大変だよ」と独特の言い回しで監督業の苦労を嘆いたが、豪快さに加えて頭と足を使った野球はチームに確実に浸透している。

 ≪寺原完投!3カ月ぶり2勝目≫横浜の寺原が今季初の完投勝利で約3カ月ぶりの2勝目を挙げた。9回に1点を失って惜しくも完封を逃したが「完封より早く1勝したかったのでホッとしている。3回まではテンポが悪かったけど4回からは乗っていけた」。右ひざ痛で4月下旬から2カ月以上の戦線離脱。チーム低迷の責任を誰よりも感じていただけに、安どの表情は隠せなかった。

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2009年7月16日のニュース