レイズ史上初!クロフォード“もぎ捕った”MVP

[ 2009年7月16日 06:00 ]

<ナ・リーグVSア・リーグ>7回、大飛球をナイスキャッチするクロフォード

 【ア・リーグ4―3ナ・リーグ】MVPは左翼の守備でスーパーキャッチを見せた途中出場のクロフォードに贈られた。同点の7回、ホープの大飛球を落下点まで真っすぐ追走。打球が高さ2メートル44のフェンスを越えようとした瞬間、ジャンプ一番グラブでもぎ取った。

 レイズの選手としては初のMVPで、打点のない野手は68年のウィリー・メイズ以来41年ぶり。得点も打点もない野手の受賞は史上初めてのことだ。「本塁打を捕れたことは一度もない。ベストキャッチだ」と自画自賛。このプレーを記念し、クロフォードの帽子は野球殿堂入りが決まった。
 今季44盗塁は両リーグ最多で、身体能力は大リーグトップクラス。高校時代はフットボールとバスケットボールでも活躍し、ともに名門大学から誘われた。当初は能力に頼り、基本ができていなかったという。ア・リーグの指揮を執ったデ軍のマドン監督は「私が就任した時(06年)、彼は監督室に来て、もっといい野球選手になりたいと言ってきた。あれから努力して、本当にいい選手になった」と目を細めた。
 これでア・リーグは02年の引き分けを挟んで12連勝。03年から勝者リーグにワールドシリーズの本拠地開幕権が与えられるようになったが、リーグ連覇を目指すレ軍も現在、地区3位と圏内にいる。殊勲の27歳は「MVPをもらえるなんて思ってもいなかったよ」と笑顔で語り、指揮官も「本拠地開幕権を手に入れたことは大きい」と愛弟子がもぎとった白星の大きさを強調していた。(奥田秀樹通信員)

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2009年7月16日のニュース