ノムさん上機嫌 全20投手ブルペン入り

[ 2009年2月2日 06:00 ]

投球練習を見た野村克也監督は満足げな笑顔

 ポカポカ陽気が言わせたわけじゃない。気温20度の沖縄・久米島キャンプ初日を終えた楽天・野村監督は上機嫌だった。

 「今年の楽天は注目株や」。そう声を張り上げて球場からの帰りの車に乗り込んだ指揮官を喜ばせたのは、1軍スタートの全20投手がブルペン入りしたからだ。
 午後1時30分すぎ。小山から始まったブルペン投球は大盛況で、新人の井坂以外すべて捕手を座らせる熱投ぶり。野村監督は時折、場所を変えてくまなく投球をチェック。全投手が投球練習を終えるまで約2時間、チェックを“完投”すると笑みをこぼした。中でも手応えを口にしたのは3年目の田中の成長だった。変化球も交えて88球を投げ終えた田中に抜き打ちテスト。「ことしのテーマを聞いたら“コントロールです”って答えた。その通りと言ったんや」。実は前日の全体ミーティングでナインを前に田中の話題で“ざんげ”していた。「去年はオレが間違った。テーマを速い球にした。大きな間違い。制球を良くするには正しいフォームが大事。そういうフォームで投げれば真っすぐも良くなる。こんな簡単なことを忘れてた。ヘボ監督や」。その言葉をかみ砕いて指揮官とテーマが合致した3年目右腕も手応え十分。「気持ちも入っていたし、予定していた数(50球)より多くなった。でも初日では今までのキャンプで一番いい感じだった」と15日からのWBC日本代表候補合宿にも自信を見せた。
 田中と同様、岩隈も70球を投げ込むなど指揮官にとっては心強い投手陣の充実ぶり。「ピッチャーがしっかりすれば大崩れすることはない」。1年契約で“集大成”と誓うシーズンに向け、73歳の野村監督にとって心躍るキャンプインとなった。

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2009年2月2日のニュース