ダル限界超え125球!超ハイペース調整

[ 2009年2月2日 06:00 ]

ブルペンで熱の入った投球をみせるダルビッシュ有

 プロ野球12球団は1日、宮崎、沖縄両県で一斉にキャンプイン。09年シーズンへ向けてスタートを切った。3月に開催される第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表候補選手も各地で精力的に始動。沖縄・名護で日本ハム・ダルビッシュ有投手(22)が、いきなりブルペンで125球の熱投を見せれば、宜野湾では横浜・村田修一内野手(28)がフリー打撃初スイングで豪快な一発を披露した。

 振り抜く右腕は重かった。それでも投げ続けた。練習メニューにはなかったダルビッシュのブルペン投球。エースは志願してマウンドに立つと捕手を座らせて125球も投げ込んだ。
 「きょうは良くなかった。疲れが出てきているかな…。体は動いてなかったけれど、球数を投げられたのは良かった」
 06年以来3年ぶりのキャンプ初日からのブルペン入りでいきなりの投げ込みだ。WBCを見据えて早めの調整を進めている。28日に65球、30日は85球を投げた。そして中1日の熱投。自主トレから数えて8度目の投球で150キロの剛球を支える下半身は張っていた。だが例年より1カ月近く早い3月上旬にピークを持っていくには、ここで投げ込んでおきたかった。
 準備も万端。予定になかったブルペン入り。米国仕様の赤土マウンドが“先客”で埋まっていたが、空いていた黒土マウンドを見送って待機した。投球中はあえて球審を立たせなかった。「ストライクを取りにいっているわけじゃないのに、ストライクと判定されると違うものになってしまう」。個人によってばらつきがあるといわれる国際規格のゾーンに対応することを考慮。自分の中のイメージを優先させた。
 あまりのハイペース調整に吉井投手コーチは“ペースダウン”を指示。ダルビッシュから「ちょっとへばってます」と告白されたと明かした上で「きょうはいつもの50%。でも早く仕上げているんだから普通の傾向。ちょっと(ペースを)落としたらって言った」。調整を一任している侍ジャパンのエースに次回ブルペンは中2日は空けるよう勧めたほどだ。
 「日本代表としてしっかり責任を果たしたい。シーズンはそれから…」とダルビッシュ。その目はすでに日の丸を背負った戦いを見据えていた。

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2009年2月2日のニュース