西武 優勝決める!逆転負けもM1

[ 2008年9月24日 06:00 ]

<西・楽>2回無死、中村は左越えにソロを放つ

 【西武7―10楽天】ああ無情――。4年ぶりのリーグ優勝へのマジックを2としていた西武は23日、楽天と対戦。試合中にオリックスが敗れて「M1」の状態で迎えた8回、5点を奪って逆転したのもつかの間。9回に守護神のグラマンが打ち込まれてよもやの逆転負けを喫した。とはいえ、優勝はもう目の前。24日のロッテ戦(西武ドーム)で勝って決める。就任1年目の渡辺久信監督(43)がナインの手で宙に舞う。

 歓喜の瞬間に備えて一塁ベンチから身を乗り出していたナインが、一斉に肩を落として椅子に座り込む。スタンドのファンも言葉を失った。優勝に手をかけながら悪夢の逆転負け。それでも渡辺監督は「いい形はできたけど最後はああいう形になってしまった。優勝の懸かったゲームで試練を与えてもらった」と前を向いた。
 序盤から苦しい展開も8回、“若さ”で3点差をはね返した。片岡の適時打などで2点を返してなお2死満塁から、昇格即4番に起用された後藤が右翼フェンス直撃の走者一掃二塁打で逆転。勝利を確信した大久保打撃コーチは、生還した走者をベンチ前で涙ながらに迎えたほどだった。
 しかし9回、その“若さ”で逆転を許した。中島が一塁へ悪送球(記録は内野安打)。1死一、二塁からは中村が三ゴロをお手玉して満塁に。この危機を守護神のグラマンが踏ん張りきれずに、押し出し四球とフェルナンデスに逆転満塁弾を被弾。「若いチームで初めて経験する優勝争い。マイナスが出た」と指揮官。2回に、球団の日本人打者としては最多となる44号同点ソロを放った中村も「記録?どうでもいいです」と快挙が帳消しとなる9回の失策を悔やんだ。
 それでも2位オリックスが敗れて優勝マジックは1。“難産”だが、24日に決めれば本拠地で歓喜の瞬間を迎えることができる。渡辺監督は「営業的には(ホームで)3戦目までいったからいいんじゃないの」と余裕の笑みを浮かべた。待つ時間が長いほど、喜びも大きくなる。西武が24日こそパ・リーグの頂点に立つ。

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2008年9月24日のニュース