王監督“68歳にもなって心ときめかせられた”

[ 2008年9月24日 06:00 ]

会見中に涙を流す武内COO(左)

 ◇王監督退任会見一問一答◇

 ――退任決断の理由は
 9月に入ってから、14年間の中でも信じられないような試合が続いた。そんな流れを変える動きが必要と考えた。選手のためにも大きな転換期。孫オーナーから“勝敗は関係ない”との言葉を頂いたが、指揮官として責任はある
 ――慰留に応じる気持ちは?
 会社が契約しないと言われる前に、自分から辞めるのは世間ではおかしなことかもしれない。ただ自分でもこうと決めたら頑固で意固地なところがある。今はこういう形で表明できてホッとしている
 ――体調が一番の問題?
 一昨年、病気をして退院してから体力が落ちた。この2年間はじれったい思いで毎日過ごした。“グラウンドで死ねたら…”と言ったこともあったが、術後は体重が減って、自分の足でない気がすることもあった。今季は一度ベンチに入らなかったこともあったし、試合前に横になったこともあった。監督は参謀役でなく突撃隊長。これでは士気に影響する
 ――後悔は?
 昨年も竹内常務と話したが“もう一度チャレンジしてほしい”と言われた。私としても成績に納得できなかったので、もう一度チャレンジした。ただ昨季終了後、選手に向かって“来年は監督生命を懸ける”と発言したが、これが逆にプレッシャーをかけてしまった。14年間で一番の反省点だ
 ――今後の予定は?
 68歳にもなって心をときめかせられるのは幸せなこと。ユニホームを脱いで、これからどうやっていけばいいのか見当つかない。(監督復帰は)骨折なら元に戻るが私の場合は胃がない。現実的に無理。ジャイアンツには30年いたが、24時間見つめられているような窮屈さがあった。九州の人は野球も私生活も温かく受け入れてくれた。東京に自分の家があるが、福岡を生活の拠点とする考えを持っている
 ――今後のチームに期待することは
 若くて伸び盛りの選手が多い。現在は新旧交代の時期で故障者も多い。監督としては理由にならないが、来年にはいい教訓となった。また強いホークスに戻れるよう頑張ってほしいし、目標である世界一へ後に就く監督に進んでいってもらいたい。後任は球団に考えてもらえばいい。助言を求められたら答えるが、これから会社の方で考えるでしょう

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