涌井で吹っ飛んだ「優勝」の2文字…

[ 2008年9月24日 23:01 ]

4回途中、4点目を失い降板する西武・涌井(左)

 【西1―9ロ】右に、左に打球が乱れ飛ぶ。西武・涌井の顔は青ざめ、10年ぶりの地元胴上げを期待したスタンドでは悲鳴が交錯した。4回、「優勝」の2文字が吹き飛ぶようなエースの大失態だった。

 先頭のズレータにファウルなど13球も粘られて四球。次の大松に2ランを浴び、さらに4安打と押し出し死球で交代した。「慎重になりすぎた…」と涌井。この回は50球も投じて空振りはたったの1球。球の切れ、制球ともに本来とはかけ離れ、3回1/3、自己ワーストに並ぶ7失点と散々だった。
 優勝マジック「2」で迎えた地元3連戦での胴上げを逃した。3日間の観客は約8万8000人。「たくさんのファンに残念な思いをさせてしまった…」と渡辺監督は頭を下げる。一方で、重圧のかかる激戦の経験に乏しい若いチームには「糧になる」と前向きだ。
 前日、8回に大逆転する爆発力を見せながら、9回は拙守の連続で逆転負け。涌井と同様に大事な場面で本領発揮できなかった。大一番の10月に苦い経験を生かせ、ということ。26日からの札幌でまずはしっかりと優勝を決めたい。「強い気持ちで臨む」と監督は力強く宣言した。

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2008年9月24日のニュース